2015年8月13日木曜日

SIPクライアント(AndroidのIP電話アプリ)の比較

今まで色々なSIPクライアントを試してきました。
しかし、1年前と今とで、それらがすべて同じ音質とは限りません。

例えば、1年前は音質の悪かった「AGEphone」ですが、もしかしたら今は超高音質になっているかもしれません。




そこで、あらためて各IP電話アプリを再度検証してみたいと思います。
今回は音質の録音はせずに、すべて主観で意見を述べたいと思います。



【 結果一覧 】

以下に検証したSIPクライアントの音質や遅延などの結果を一覧にしました。
なお、検証したスマホは「Galaxy S6」です。

SIPクライアント名称 音質 遅延 使い勝手 複数
アカウント
CSipSimple
GroundWire
ZoiPer 3(5+)
Bria 5+
MizuDroid 5+ 5+ ×
Sipdroid 2(※)
Grandstream Wave 3(※)
AdoreSoftphone 4(※) ×
LinphoneUbiPhone含む)
Media5-fone ×
AGEphone 3(5+) ×
Zadarma SIP 不明 不明 不明 不明

1:非常に悪い  2:悪い  3:普通  4:良い  5:非常に良い
※ ←これが付いているところは長期に渡る検証は未実施。



【 各SIPクライアントの感想 】

◆ CSipSimple

音質:3
遅延:3
使い勝手:5
複数アカウントの同時登録:可能

<備考>
すべてをそつなくこなす。
さらに、不可能がないぐらいの詳細設定が可能。
しかし、ここまで何でも出来るなら、周囲の雑音を消すようなノイズリダクション機能も欲しかった。
音質・遅延ともに同種のアプリではまずまず良い方。



◆ GroundWire

音質:4
遅延:5
使い勝手:4
複数アカウントの同時登録:可能

<備考>
Acrobits製の高級アプリ。Acrobits製品ならではのプッシュ着信が可能。
ただし、Wi-Fi通信の時は長期のプッシュに失敗するため、Wi-Fi接続時はバックグラウンドで動作させる必要がある。
だが、バックグラウンドで動作させるにはバッテリーの消耗が早すぎるため、実用的ではない。
3G/LTE専用と割り切って使うのが吉。



◆ ZoiPer

音質:3(5+)
遅延:4
使い勝手:5
複数アカウントの同時登録:可能

<備考>
使い勝手の良さは絶品。
Asteriskで自分でサーバを構築している場合は、IAX2を使うとなお良い。
唯一、IAXに対応したクライアントであり、これが非常に便利。
IAXを使えばNAT越えに悩む必要がなくなり、公衆無線LANにおいてもNATを気にせず良好な通話が実現できる。

自分から相手への音質はまずまず良い。特筆すべきは相手から自分への音声であり、これが非常に明瞭で聴きやすい。
なお、オートゲインコントロールとエコーキャンセルは、切って使ったほうが音質が向上する。



◆ Bria

音質:3
遅延:3
使い勝手:5
複数アカウントの同時登録:可能

<備考>
音質・遅延ともに普通。ただ、使い勝手だけは最高に良い。
NAT越えの設定に関しても親切。
NATを越えられる設定が自分でわからない場合においては、テスト通話後Briaが自動で選択してくれる。

また、現在接続している環境に合わせて、自動的にアカウントが選択される。
例えば、Groundwireであれば発信の都度、使用アカウントを選択するのだが、Briaは違う。
その接続では発信できないものは最初から除外される。
これは3G/LTEとWi-Fiとを切り替えた際に非常に使い勝手が良いものとなる。

初心者向きのSIPクライアントで使いやすい反面、コアなユーザには物足りないかもしれない。



◆ MizuDroid

音質:5+
遅延:5+
使い勝手:1
複数アカウントの同時登録:不可

<備考>
最高の音質と、とんでもないまでの低遅延が売り。
ほとんどが「Auto」設定で問題なく使える。さらに「Auto」が気に食わなければ、きめ細かいマニュアル設定も可能。

・・・と最強に思えるSIPクライアントであるが、約1時間で着信不能となる。
これはNATテーブルやレジスト頻度の問題ではなく、あまりにも優先度が低く設計されたアプリであるため、Android側にタスクが切られてしまうのが原因に思える。
ユーザ側で優先度を上げる方法はないので、Taskerなどで一定時間ごとにMizuDroidを呼び出すなどして、Bulletproofする必要がある。

これほどまでに超高品質でありながら、使い勝手は最悪という非常にもったいないアプリ。



◆ Sipdroid

音質:3
遅延:4
使い勝手:2
複数アカウントの同時登録:可能

<備考>
音質もなかなか良く、遅延はかなり少ない。
「通話」に特化したアプリで、電話帳や履歴はAndroid側のものを用いるという割り切った仕様。
音質は悪くないのだがNAT越えの設定がないため、環境によってはNATを越えられないかもしれない。



◆ Grandstream Wave

音質:3
遅延:3
使い勝手:3
複数アカウントの同時登録:可能

<備考>
複数同時通話や着信転送などもできたりと、かなり多機能。
一般的な多機能電話機に搭載されているような機能は、すべて網羅しているのではないだろうか。



◆ AdoreSoftphone

音質:4
遅延:4
使い勝手:4
複数アカウントの同時登録:不可

<備考>
ほとんど設定する項目がないのが特徴。
何も設定していなくても音質・遅延ともに最高のスペックとなっている。



◆ LinphoneUbiPhone含む)

音質:5
遅延:5
使い勝手:2
複数アカウントの同時登録:可能

<備考>
LinphoneとUbiPhoneは同じと考えて良い。UbiPhoneはLinphoneのサービスを使って動いている。
エコーキャンセラーが便利。自らビープ音を出して最適な数値を見出している模様。
なお、通話品質においては音質・遅延ともに最高ランク。

しかし、不在着信や履歴などはAndroid本体とは同期しないにもかかわらず、Linphoneの同機能はアプリを開かないと使えないため、不在着信に気づけない。
さらにLinphone内の発着信履歴を見ても、電話番号に「@アドレス」が付加されているため、電話帳から名前が取得できていない。
また、アカウントを切り替える際はいちいち設定画面まで開かなければならず、使い勝手はかなり悪い。



◆ Media5-fone

音質:3
遅延:4
使い勝手:3
複数アカウントの同時登録:不可

<備考>
遅延時間は優秀。
また、ノイズキャンセラーも優秀。
ある程度ノイズが多い場所、例えば駅構内などで使う分には悪くない。
しかし、待受だけでもバッテリーの消耗が早く、若干の使いづらさを感じる。



◆ AGEphone

音質:2
遅延:2
使い勝手:3(5+)
複数アカウントの同時登録:不可

<備考>
音質・遅延ともに悪い。またバッテリーの消耗も早い。
悪いとは言ってもあくまでも「ほかと比べて」であり、単体で見れば優良なアプリではある。

特筆すべきは、全アプリ中で唯一、「AsteriskサーバがNAT背後」さらに「端末もNAT背後」という壁だらけの状態でも正常な通話ができた。
どういう技術を使っているのかはわからない・・・。
本来、そう簡単には解決できない組み合わせのはずなのだが、AGEphoneはいとも簡単にNATを通過した。

このような特殊な環境下においては、AGEphoneが最強かもしれない。



◆ Zadarma SIP
音質:不明
遅延:不明
使い勝手:不明
複数アカウントの同時登録:不明

<備考>
Google Playで高点数なので使ってみたいのだが、必ずインストールに失敗する。(Galaxy S6)
ロリポップ未対応とは思えないのだが・・・。
次回のアプデートに期待する。



【 まとめ 】

色々なアプリで「比較をすれば」、ほとんどのアプリが、1年前と同じ印象です。
しかし、個々のアプリの音質は1年前と比べ、全体的に底上げされていました。

例えば、最初に例としてあげた「AGEphone」ですが、全体で見れば確かに音質は悪いのです。
しかしながら、もし1年前でこの音質であれば最高クラス・・・とまでは行きませんが、かなり高音質な部類に属したでしょう。

このように、各SIPクライアントは着々と音質が上がっていっています。
また、新規参入しているアプリも幾つかあり、今後がとても楽しみです。

VoIPは、通信の品質が上がれば上がるほど高音質となるので、スマホの進歩と同時にさらに発展していくはずです。
また1年後ぐらいに、今回と同じような検証をして一喜一憂できれば良いな、なんて思っています。

2015年8月6日木曜日

タブレットをカーナビ&ドライブレコーダーにする

私の頭に搭載された電子コンパス(?)は狂っておりまして、どんな近くに行くためにもカーナビが必要です。

しかし、愛車のカーナビは購入してから、すでに5年以上経っており、地図がだいぶ古くなっています。
また、地図だけではなく、名前が変わったショップや新しい建物などは「名称検索」で出てきません。




そこでカーナビを最新のものに替えることにしました。
しかし、そこそこの機能を持ったものは、やはり値段も結構高いです。

そこで安易に思いついたのが、「安いタブレットにカーナビアプリを入れれば良いのでは?」と言うこと。
そうすれば、常に更新される地図と最新の情報とが得られます。

また、タブレットならばビデオが撮れます。
これを利用すれば、ドライブレコーダも兼ねられるのではないかと、さらに期待が膨らみます。

このシステムを、目標額3万円で作りたいと思います。



【 安易に考えすぎたカーナビタブレット 】

安いタブレットにカーナビアプリさえ入れれば、何とかなるだろうと思っていました。
しかし、本格的に考え出すと、いくつか問題があることに気が付きました。

その問題とは、大きく分けて以下の3点です。
  1. タブレットの機能
  2. 熱の問題
  3. バッテリーの問題

◆ 1.タブレットの機能について

タブレット本体にGPSが付いてなければ、ナビとして意味を成しません。
また、できれば電子コンパスも欲しいところです。
なお、電子コンパスがなくてもナビはできるのですが、私みたいな方向音痴には電子コンパスも結構重要だったりします。

GPSと電子コンパスまで付いたタブレットとなると、そこらへんの激安中華タブでは役不足です。
また、ドライブレコーダも兼用させるつもりなので、ある程度のスペックが必要となります。


◆ 2.熱について

充電しながらナビを使うため、本体は熱を持ちます。
それだけならば大したことはないのですが、設置場所に問題があります。

炎天下のダッシュボードの上は相当の温度になります。
こんなところでタブレットを使えば、いつフリーズしてもおかしくありません。


◆ 3.バッテリーについて

これが一番盲点でした。
私は週末にしか車を使いません。

シガライターからの充電は、車のエンジンをかけているときのみ有効です。
ほとんど車を使わない私の生活パターンでは、すぐにタブレットのバッテリーがなくなってしまいます。

それでは、車に乗った時に電源を入れて、車を降りる前に電源を切ろうと考えました。
しかし、これも安易な考えでした。この運用では多くの不都合を生じます。

  • 車を降りる際に電源を切り忘れたらバッテリーがなくなる。
  • 車に乗ったときに、もしもバッテリーが空だった場合、しばらく充電してからでないと起動できない。
  • 移動中にちょっとコンビニに寄るときなど、タブレットの電源を切るか迷う。
  • 電源を切ると、それまでのナビ情報がリセットされる。(再度、目的地から入力し直し)
  • チョットのつもりで電源を切らなかったら、チョットじゃなくなった。

    ・・・などなど。

    これでは、いちいちタブレットのことを気にしながら、行動しなければなりません。
    こんなの、ものぐさな私には到底無理な話です。


    と言うことで、3つの課題をクリアしていきます。



    【 カーナビに最適なタブレットを選ぶ 】

    ここでお金をかけてしまっては、目標額なんてすぐに超えてしまいます。
    しかし、前述のとおり激安中華タブレットではダメです。

    ・・・かなり調べました。
    カーナビに適したタブレットを選ぶために私は生まれてきたのではないか。
    というぐらい色々調べました。(大げさ)


    選ぶ基準は次のとおりです。
  • GPSが付いている(必須)
  • 電子コンパスが付いている
  • SIMカードが使える
  • 7~8インチ
  • 色はホワイトかシルバー(太陽熱を吸収しにくい色)
  • 高性能

    選んだ過程は割愛しますが、結果、2択でした。

    docomo d-01G dtab シルバー タブレット

    ファーウェイ Mediapad M1 LTE


    両機種ともに1.5万円程度という、破格の高機能タブレットです。しかも、見た目もスタイリッシュです。
    もちろんGPSも電子コンパスも搭載しています。

    なお、両機種ともベースは同じですが、dtabの方がほんの少しだけ性能が良いです。

    rootを取って色々やりたいコアな人は「MediaPad」、それ以外の人は「dtab」が良いです。
    ちなみに、私はdtabにしました。



    【 ダッシュボード上の熱問題をクリアする 】

    これもいろいろ考えましたが、結論は1つでした。

    『冷やすしかない』

    と言うことで、エアコンの吹出口から直接冷風を当ててタブレットを冷やします。
    ただし、これはそんなに簡単ではありません。

    夏は冷房なので問題ないのですが、冬の暖房でハングします。
    エアコンの吹出口は「Close」にしても風が若干漏れます。
    この少量の温風でも、スマホやタブレットの筐体は簡単に温まります。


    この対策として、エアコンの吹出口の上部が1cm程度被るようにタブレットを設置します。

    こうすることで、夏場は吹出口を上向きにすれば、タブレットに冷風が当たり、冬場は吹出口を下向きにすれば温風を避けられるようになります。

    これが簡単に出来そうな製品は以下の2点でした。
    2製品とも全く同じ製品だと思います。(私はTAXANの方を購入しました。)

  • TAXAN タクサン 車載ホルダー タブレット用 (7-8インチ) NX-1000
  • SANWA SUPPLY 7インチタブレット用車載ホルダー(オンダッシュタイプ) CAR-HLD6BK



    これをこのように取り付けます。





    【 バッテリー問題をクリアする 】

    エンジンをかけたときしかタブレットは充電されませんので、週に数回(しかも短時間)しか車を使わない私は、タブレットの充電が間に合いません。
    週末などで、「いざカーナビ!」と言うときに、バッテリーは空になっていると思います。

    では、エンジンを切ってもタブレットが充電されるように、バッテリー回路に直接つなげるか?
    しかしそんなことをして、もし車のバッテリーでも上がろうものなら、本末転倒です。

    これはダメです。リスクが高すぎます。


    無線LANみたいに無線充電でもあれば良いのですが・・・。

    無線充電・・・無線充電・・・ということで、ソーラー発電に着目しました。
    実はすでに何日間かテストをしてみたのですが、これが想像以上に優秀です。

    天気が良いと、急速充電器と同じ速度で充電可能です。
    また、曇りでも低速ですが充電可能でした。

    これで常にモバイルバッテリーを充電し、タブレットへの給電はこのモバイルバッテリーから行います。

    ソーラーチャージャー ⇐~ モバイルバッテリー ⇐~ タブレット


    モバイルバッテリーはなくても使えるのですが、間にモバイルバッテリーを挟むことにより、太陽の出ていない夜間も長時間利用できるようになります。
    また、これがバッファとなり、天候に左右されにくくなります。
    さらに、充放電を繰り返す部分がこのモバイルバッテリーとなることにより、タブレット側のバッテリーの劣化を最小限に抑えられます。


    現在発売されているソーラーチャージャーでお勧めできるのは以下の2製品です。
    本体にUSBの差込口がついていて、そこにスマホやタブレットを繋げれば充電できるというものです。

  • RAVPower ソーラーチャージャー 折りたたみ式 (15W) RP-SC02
  • Anker ソーラーチャージャー 折りたたみ式 (14W)

    発電量は1Wしか変わらないので、どちらかは好みで選んで良いと思います。
    なお、私が購入したのはRAVPower製のものです。(今だけなのかずっとなのかはわかりませんが、今なら71%引きで買えるようです。)

    上記のソーラーチャージャーをこのように配置します。
    これで、モバイルバッテリーを勝手に充電してくれます。



    一応、100円ショップのフックで簡単に固定しておきました。



    モバイルバッテリーは何でも良いのですが、コンセントから充電しなければならないものは避けます。
    なお、容量の大きい物のほうが、太陽光からの蓄電量が増えるため、得した気分になります(笑)
    私が購入したものは以下の製品です。
  • RAVPower 16000mAh モバイルバッテリー RP-PB19

    また、念のためシガライターソケットから充電できるアダプタも買っておきました。
    (モバイルバッテリーの残量がなく、太陽が出ていない時のため)
  • Anker 24W 4.8A カーチャージャー デュアルUSBポート 【PowerIQ搭載】


    これですべての課題がクリアできました。
    あとはアプリを揃えて、車に搭載するだけです。



    【 カーナビとドライブレコーダに必要なアプリ 】

    ◆ Y!カーナビ  (Google Playへ

    カーナビアプリは好みで選んで良いと思うのですが、私はY!カーナビを選びました。
    いくつかのナビアプリを使ってはみたのですが、直感でこれが一番使いやすく感じました。

    ◆ AutoBoy ドライブレコーダー - Dash Cam  (Google Playへ

    最も有名なドラレコアプリ「カルー(CaroO) 」も使ってみました。
    しかし、機能がいっぱいありすぎるためか、起動・終了が遅いです。

    バックグラウンドで録画をしてくれれば良いので、最終的にはシンプルで軽快な「AutoBoy ドライブレコーダ」に落ち着きました。(Pro版)


    ※ 「Y!カーナビ」は無料で使えますが、「AutoBoy ドライブレコーダー」はバックグラウンド録画を有効にするために、有料版(300円程度)を購入する必要があります。


    <AutoBoy ドライブレコーダーの設定例>
    衝撃検知センサー使用 → OFF
    緊急録画後、自動再起動 → OFF
    バックグラウンド録画 → ON
    録画周期 → 1時間(録画のたびに通知音が煩わしいため)
    最大保存容量 → 適宜(私は10GBに設定)
    オディオ録音 → OFF
    録画の自動開始 → ON
    バックグラウンドで開始 → ON
    充電器分離時に終了 → 無効

    ドライブレコーダーの設定は環境に適した設定が良いので、使いやすくアレンジしてください。

    なお、オーディオ録音機能を有効にすると、Y!カーナビで音声入力ができなくなります。
    そのため、ドライブレコーダ側の音声録音はOFFにしています。

    (カーナビの音声入力はぜひ使ってみてください。すごく便利です。)



    【 通信環境を整える 】

    Y!カーナビはマップ情報をネットから取得しますので、通信環境が必要となります。
    そのため、タブレットに格安MVNOのSIMカードを取り付けます。
    (MVNOは使わずに、スマホからのテザリングなどでも問題ありません。)

    通信速度は必要ありませんが、昼間のスピードが極端に落ち込むところだけは避けます。

    状況に応じて以下のいずれかを選びます。

  • DMM mobile データSIMプラン 1GB  (630円)
      → IIJ系で最も安価なMVNOです。ナビやネットなら高速通信分が1GBもあれば十分過ぎます。
  •   OCN モバイル ONE(900円)
      → 普段は車から取り外して、タブレットとして使いたい場合はここが良いです。
  • BIGLOBE SIM エントリープラン  (900円)
      → タブレットでナビを使いつつ、ハンズフリーでIP電話も使いたい場合にお勧めです。



    【 カーナビとドライブレコーダの自動化 】

    普通のカーナビは車のエンジンをかけたら勝手に起動します。
    しかし、タブレットのアプリでカーナビを動かす以上、これは期待できません。

    とは言っても、車に乗るたびにタブレットの電源ボタンを押してアプリを起動するのは、スマートではありません。
    そこで、これを自動化します。

    具体的には以下のような流れになります。
  • 運転手が車に近づいたらタブレットの画面をON、そしてドライブレコーダーを起動後、ナビアプリを起動する。
  • 運転手が車から降りたらドライブレコーダを終了して、ナビをバックグラウンドにしてタブレットはスリープさせる。


    ◆ 必要なアプリ
  • Tasker  (Google Playへ
  • Greenify  (Google Playへ

    まずはこれらをインストールします。(Taskerは有料)

    「Greenify」は単体では使わず、「Tasker」のプラグインとして使います。
    そのために、「(Androidの)設定」→「ユーザー補助」と進み、「Greenify」を「ON」にします。


    カーナビをON/OFFする鍵は運転手のBluetooth端末(スマホやケータイなど)です。
    「運転手が近づく」という事象を、「運転手が持っているBluetooth端末が近づいた」という事実として、タブレットに認識させます。

    あらかじめ、車を運転する人の端末とタブレットをペアリングしておきます。(複数人可)
    (ペアリングしなくても設定できますが、設定が楽になります。)

    続いて、以下のようにTaskerを設定します。


    ◆ Taskerの設定例

    Profile: 近づく (7)
    State: BT Near [ Name:* Address:24:4B:81:9B:**:** Major Device Class:Any Standard Devices:On Low-Energy (LE) Devices:On Unpaired Devices:Off Toggle BlueTooth:Off ]
    Enter: 画面ON+ドラレコ開始+ナビ開始 (2)
    A1: Launch App [ App:トルカ Data: Exclude From Recent Apps:Off Always Start New Copy:Off ]
    A2: 直ちに休止 [ Configuration:トルカ Package:com.oasisfeng.greenify Name:直ちに休止 Timeout (Seconds):0 ]
    A3: Wait [ MS:0 Seconds:10 Minutes:0 Hours:0 Days:0 ]
    A4: Launch App [ App:Autoboy Pro Data: Exclude From Recent Apps:Off Always Start New Copy:Off ]
    A5: Wait [ MS:0 Seconds:5 Minutes:0 Hours:0 Days:0 ]
    A6: Launch App [ App:Y!カーナビ Data: Exclude From Recent Apps:Off Always Start New Copy:Off ]


    Profile: 離れる (8)
    State: Not BT Near [ Name:* Address:24:4B:81:9B:**:** Major Device Class:Any Standard Devices:On Low-Energy (LE) Devices:On Unpaired Devices:Off Toggle BlueTooth:Off ]
    Enter: ドラレコ停止+ナビ休止 (6)
    A1: Go Home [ Page:0 ]
    A2: 直ちに休止 [ Configuration:AutoBoy ドライブレコーダー Package:com.oasisfeng.greenify Name:直ちに休止 Timeout (Seconds):0 ]


    <余談>いちいちトルカを終了しているのは、トルカがゾンビアプリであることを利用しています。root端末でない状態で画面ON制御を行うためには、このようにかなり強引な手法が必要となります。もっと良い方法もあるのでしょうが私程度の知識ではこれが限界です(_ _;)


    これで運転手(のスマホ)がタブレットのBluetooth圏内に入れば、勝手にタブレットがONしてドライブレコーダの録画とナビが開始されます。
    運転手が車から離れれば(Bluetoothの圏外になれば)タブレットも勝手にOFFされます。


    ただし、これには難点があります。
    家と駐車場が近いと、家の中にいてもスマホのBluetoothを拾って、タブレットが起動してしまうかもしれません。
    そういった時はBluetoothではなく、WiFiをトリガーとして使います。
    WiFiであれば、細かく電波強度も設定可能ですので、柔軟な対応が可能です。


    ※ Taskerの使い方に関しては、他所にたくさんの情報があるため、画像付きでの説明は割愛しています。
      調べてもわからないようでしたらコメントをください。



    【 カメラの視界を広くする 】

    本章はおまけです。
    ドライブレコーダの視野角が狭いため、広角レンズを用いて広範囲の動画を撮れるようにしました。
    使ったレンズは1000円程度の安価なものですが、十分な性能を発揮してくれました。
  • 自分撮りレンズ!セルカ棒を超えた画期的自撮りレンズ LIEQI LQ-002 color silver (silver)


    以下の動画は実機(dtab)で撮ったものです。


    まずは広角レンズのあるなしで、どの程度視野が広がるのかをご覧ください。




    続いて試運転です。
    フロントガラスが汚いのは気にしないでください(・_・;)




    レンズ1つでここまで変わるとは・・・。
    製品紹介にあるとおり、本当の使い方(自撮り用)にはかなり良いかもしれませんね。

    ただ、私のようにヘンな使い方にも対応できる、非常に良い製品でした(^_^)v



    【 まとめ・感想 】

    今回の「タブレットをカーナビ&ドライブレコーダーにする」計画は、システムすべてを合わせて、予定どおり約3万円です。
    これが高いか安いかは人それぞれの価値観によって変わります。

    羨ましい話なのですが、自分の感覚だけで道を走れる人って結構いるのです。
    そのような人は、ここまでのシステムはいりません。
    自分の感覚の補完程度にナビを使うならば、2万円程度のナビでも十分だと思うからです。

    ただ、私のように本当に地理に疎い人には、高性能ナビが必要です。
    もし、本物のカーナビとドライブレコーダで今回のシステムと同程度のものを揃えたら、一体いくら掛かかったか・・・。
    きっと、そう簡単には買えない金額になっていたと思います。

    また、これが太陽光で動いていることを考えると、金銭面で得られる満足とは違った、別の不思議な満足感も得られました♪


    <余談>
    本記事では触れませんでしたが、タブレットにCerberusという遠隔監視アプリをインストールしました。
    これにより、万が一の交通事故(事故現場がGPSで即時にわかる)や、車両の盗難・車上荒らしなどへの犯罪対策(犯人の写真を撮って自動送信)も万全です。
    Cerberusは家族や恋人のスマホに入れるものではなく、本来このように使うべきものだと思います(^_^;)

    今後は「Android Auto」がカーナビの主流になるでしょうが、私はこれからもカーナビには「普通のAndroid」を使い続けそうな気がします。