ほとんど通話なんてしないのに、なぜ2700円も支払わなければならないのでしょうか。
さらに、ドコモなどのキャリアの契約には、パケット料金がセットになっており、スマホを維持するだけで必ず1万円程度はかかってしまいます。
そこで、カケホーダイが不要な人向けに、月額維持費は0円で、さらに通話料も格安にする方法を紹介します。
なお、ネットの利用にMVNOを利用すれば、月額1000円以下で電話もネットも出来る環境が整います。
【 Hanacell社「ジャパンSIMカード」について 】
唐突ですが、「ジャパンSIMカード」について説明します。
まずは「ジャパンSIMカード」公式サイトからの引用です。
日本滞在中、ご家族やご友人、仕事仲間への連絡するとき、あなたはどのようにされていますか? 公衆電話を探して右往左往? それとも、帰国のたびにレンタル? ジャパンSIMカード1枚あれば、そのような手間とはサヨナラ。日本の空港到着後、携帯電話にジャパンSIMカードを差し込むだけで、すぐに通話やテキスト送信が可能になります♪
「ジャパンSIMカード」は海外出張の多い人や、外国人をターゲットにしたサービスです。
サービス内容については、月額維持費を無料にする代わりに、通話料を超高額にする、というものです。(通話料:約100円/分)
もちろん、発信すれば通話料がかかりますが、着信する分には通話料はかかりません。
これは当前です。
・・・そこで、発信せずに(通話料をかけずに)通話をする方法を考えます。
【 コールバックによる通話 】
以前、「コールバックを利用した格安通話法(携帯⇔携帯:7円/分)」というタイトルで、記事を書いていました。
しかし、それはいくつかの課題を抱えており、実用的ではないと判断していました。
今回紹介する通話法も、コールバックによる通話であることにかわりはないのですが、上記問題をすべてクリアしたものになります。
なお、このコールバック通話には「ネオコムシステム」のサービスを利用します。
ネオコムシステム株式会社
【 準備・登録方法 】
◆ 1
ソフトバンクのSIMが使える携帯電話やスマホを用意します。
(余っているソフトバンクのガラケーやiPhone、SIMロック解除されたドコモ端末など)
◆ 2
Hanacell社「ジャパンSIMカード」を契約します。
月額費用:無料(6年目から8ドル/年)
契約はWEBから簡単に行えます。
住所や名前の記入を英語表記にするところがあるので、迷うとしたらそこだけだと思います。
<記入例>
「東京都新宿区西新宿2?8?1 禿庭茸アパート 151号室」に住んでいるとしたら、以下のように記入します。
住所番地、ストリート:2-8-1 Nishishinjuku
残りの住所:#151 Hageniwatake-apart
市:Shinjuku-ku
国:Japan
州:Tokyo
◆ 3
ジャパンSIMカードが届いても、まだSIMカードは挿入しません。
スマホであれば、パケット通信をしないようにデータ通信をOFFにします。
また、万が一の通信に備え、通信可能なAPNも削除します。
(パケット通信すると非常に高額になります。)
◆ 4
ジャパンSIMカードをケータイに挿入します。
ジャパンSIMカードは標準サイズのSIMカードなので、新しいケータイで利用する場合はSIMカットも必要になります。
◆ 5
ネオコムシステムに電話をかけます。
このサービスは、WEB上からは契約できず、電話で申し込む必要があります。
なお、料金はSmartpitで支払います。(コンビニ払い)
電話番号はネオコムシステムのWEBサイト「格安国内電話」に記載されています。
※ ジャパンSIMカードを挿入したケータイで電話はせず、他の電話からかけます。(高額なため)
ネオコムシステムに電話をかけると、受付の人が「ニーハオ!」と言って電話に出ます。
(私はこのとき、「あぁ、これは中国人向けサービスなんだな」と痛感しました。)
多少面食らいますが、受付の人はもちろん日本語もペラペラなので問題ありません。
落ち着いて「コールバックサービスを使いたい」と告げてください。
あとは受付の人の言うとおり進めていき、ジャパンSIMの電話番号を登録します。
その後、しばらくするとジャパンSIMケータイにSMSが送られてきます。
これで登録完了です。
10分間は無料で通話することができますので、実用性の検証などを行うと良いです。
【 発信方法 】
ネオコムシステムのコールバック通話を利用する際は、相手先の電話番号の前に、「003239」を付加する必要があります。
「003239+相手先電話番号」で発信すると、1,2コール後にすぐ切断されます。(自動)
その後ジャパンSIMケータイに(非通知で)電話がかかってきますので、それに受話します。
自分が受話すると、そこから初めて相手先ケータイをコールします。
相手が受話すれば、いつもどおり「自分⇔相手」の通話ができるようになります。
しかし、「003239」を一回一回手動で打ち込んでいたら面倒です。
そこで、ケータイのプレフィックス機能を使います。
ガラケーでは通常、プレフィックス機能を持っていると思いますので、フレフィックス番号に「003239」を入力して、発信時にそれを利用します。
(端末によって、使い方は異なります。)
スマホであれば「Prefixer」を利用します。
「Prefixer」の利用方法は以下の記事を参考にしてください。
<「Prefixer」の紹介 (「楽天でんわ」や「G-Call」を快適に利用する方法)>
iPhoneは以下の記事を参考にしてください。
<iPhoneでプレフィックスを使う方法(75%対応)>
【 音質の検証結果 】
このコールバック通話法はIP電話ではないため、通話品質も非常に安定しています。
しかし、今ままでドコモを使っていた人は、若干音質が低下したように感じるかもしれません。
(これは、元々のドコモとソフトバンクとの音質差によるものです。)
[録音環境]
[遅延測定環境]
<音声の元データ>
<ジャパンSIM+ネオコムシステムによるコールバック通話>
■ 遅延時間:448ms
【 まとめ 】
検証結果を見て頂くと明らかですが、音質・遅延ともに申し分ありません。
これで月額維持費が0円にも関わらず、通話料を
また、発信者番号通知についても国番号(81)などは付加されず、純粋な自分の電話番号が相手に通知されます。(ドコモ宛も問題ありません。)
※ 通話料は近々「15円/分」にする予定と、サポートから聞いています。
(2014/8/19追記 「15円/分」になりました。)
ここまでは非の打ち所のない「ジャパンSIM+ネオコムシステム」ですが、大きな問題が1つ残っています。
それは、ジャパンSIMにMNPできないことです。
また、同様にジャパンSIMから他社にMNPすることもできません。
現在、これだけが唯一の難点ではありますが、電話番号が変わっても良い人にとっては、これ以上ない最高のサービスと言えます。
【2014年8月19日 追記】
昨日、ネオコムシステムより「15円/分」に料金改定したとの連絡がありました。
それに伴い、記事内の旧価格(18円/分)を修正しました。