2014年3月21日金曜日

SH-05Eの「root化~WiFi対応~GPlay対応~root解除」まで

SH-05Eのroot化に成功し、Wi-Fi通信と、GooglePlayストア(フルマケ化)の利用も可能になりました。



ジュニスマである「SH-05E」は、「Playストア」や「Wi-Fi」などのスマホにはほぼ必須と思われる機能がありません。
そこで今回は、「SH-05E」のroot化失敗例を含め、このスマホが「普通のスマホ」になるまでを紹介します。

なお、文字と画像だけではroot化の感覚が伝わりにくいため、今回は動画をメインに説明していきたいと思います。



【概要】

SH-05Eはジュニスマ(キッズスマホ)です。
ハードウェア仕様は高性能なのですが、「キッズ」ということで、多くの機能が制限されています。
(通常利用ではガラケーにさえ劣ります。)

これでは使い勝手が悪すぎ、キッズも泣きます。目の前にご馳走があるのに食べられない状態です。
きっとお子様はジレンマとストレスで禿げます。

そのためか、この機種はびっくりするほど安価に白ロムが入手できます。
  • アマゾンの「SH-05E」価格
  • 楽天の「SH-05E」価格


    もし、この機能制限がなければ、SH-05Eは性能・サイズともに文句なしです。
    さらに、この機種は「パケ・ホーダイ ジュニア」が適用できることで、非の打ち所のない最高の機種となります。(※)

    ※ 現在、我が家のSH-05Eは110円で通話・通信OKの不思議端末となっています。


    これから、最高の機種になるまでの手順を紹介していきます。



    【まずはroot化の準備から】

    ◆PC側の準備
  • USBドライバのインストール
  • ADBドライバのインストール
  • 「SHARP_android_rooting_tools」(以降“1クリツール”と略します。)のダウンロード、解凍。

    ※ 1クリツールは直リンクして良いかがわからなかったため、上の名称で検索してください。
      すぐに発見できると思います。
      (本記事投稿時の最新バージョンは「6.1」でした。)

    ◆SH-05Eの準備
  • MicroSDカード内に「ESファイルエクスプローラ」のapkを入れておく。
  • 外部接続のUSBを「MTPモード」以外にチェック。
     ※ カードリーダモードが推奨されていましたが、私は「高速転送モード」で実施しました。
  • 「USBデバッグ」にチェック。(設定 → 開発者向けオプション)
  • 「スリープモードにしない」にチェック。(設定 → 開発者向けオプション)
  • 「提供元不明のアプリ」にチェック。(設定 → ロックとセキュリティ)

    ◆共通
  • Windowsが動くPC(1クリツール実行環境)
  • スマホと通信できるケーブル



    【SH-05Eのroot化手順】

    非常に簡単です。
    ツール作成に携わった有志の方々に感謝します。

    PCとSH-05Eとを通信ケーブルで接続します。
    USBドライバは自動で適用されると思いますが、ADBドライバは自動的適用されないかもしれません。
    その時は手動でADBドライバを選択してください。

    その後、1クリツールの1~3を順番に実行していきます。
    これが1クリツール(SHARP_android_rooting_tools)の起動画面です。



    「WiFi対応~GPlay対応」はroot化後の話になりますので、それは後述します。

    これから、以下の順で説明していきます。
    1. 「root化失敗(再起動ループ)」
    2. 「再起動ループからの復帰」
    3. 「root化成功」
    4. 「WiFi対応~GPlay対応」
    5. 「root化解除」



    【SH-05Eのroot化失敗例

    1クリツールの「1. root(tethered)奪取」を実行します。
    あとは画面の指示に従って進めていきます。



    1クリツールの「2. root有効化&nand,miyabi unlock」を実行します。
    あとは指示に従って進めていきます。
    (進めたつもりでしたが・・・。)



    「2」での失敗に気付かないまま、「3. VpnFaker インストール」を実行・・・。



    永久ループ発動。


    ここでの失敗は「2」によるものです。SH-05Eの画面上に「拒否・許可」の選択肢がでていたにもかかわらず、スルーしたために発生しました。

    「拒否・許可」の選択肢は10秒間表示されますが、アクションがないと自動的に「拒否」されます。
    これはセキュリティ的に当然の動きです。

    これに気付かないまま次の手順に進んだため、今回の再起動ループが発生しました。
    root化するときはSH-05Eの画面は常時監視して、スーパーユーザーリクエストを許可してください。



    【再起動ループからの復旧】

    まず、この再起動のループを止めないことには何も対処ができません。
    そのためには、SH-05Eをセーフモードで立ち上げる必要があります。

    セーフモードへの移行は「ボリュームダウン」を押しながら起動します。
    これで一時的にループから復帰し、「とりあえずは」SH-05Eが起動します。

    ここで私が行ったことは1クリツールの「5. VpnFaker導入失敗による起動ループからの復旧」です。
    その結果は次のとおりです。



    再起動ループ再発生!
    直んない(ToT)


    続いて「4. unroot」を試します。
    root化さえ解除すれば、再起動ループは直るはずです。
    セーフモードで立ち上げてから・・・



    再起動ループ止まらず!!
    直んないしぃぃ(ToT)


    深呼吸して、よーく考えます。

    続いてSH-05Eから「オールリセット」を行いました。



    ・・・復旧しました(゚_゚;)
    「4」「5」が本当に必要だったのかは今となってはわかりません。(多分必要ないと思います。)



    【root化成功手順】

    この状態からもう一度、1クリツールの1~3を実行します。
    今度はしっかりと画面を監視し、確実に1つ1つ進めていきます。

    「1. root(tethered)奪取」



    「2. root有効化&nand,miyabi unlock」



    「3. VpnFaker インストール」



    root化完了です。
    手順さえちゃんとしていれば、SH-05Eは数分でroot権が取得できる端末です。

    しかし、今回はroot化が目的ではありません。root化はSH-05Eを「WiFi対応~GPlay対応」させる手段でしかありません。
    これからが本番です。



    【SH-05EのWiFi対応~GooglePlay対応手順】

    これからの流れは以下のとおりです。

    1. SH-05EをSH-01Eと認識させる
    2. 端末の初期化
    3. 再度root権の取得
    4. GooglePlayストアの利用に必要なファイルの移動
    5. 再起動→完成

    ◆SH-05EをSH-01Eと認識させる

  • ESファイルエクスプローラを、SDカードからインストールし、起動します。
  • 「Rootエクスプローラ」を「オン」にします。
  • 「Rootエクスプローラ」を起動し、(名称のところをタップで起動)「R/Wマウント」を選択します。
  • パス「/」及び「/system」を「RO」→「RW」にします。
  • /systemのフォルダ内の「build.prop」の以下のとおり書き換えます。
    「ro.product.model=SH-05E」→「ro.product.model=SH-01E
  • 「オールリセット」を実行します。(本体設定 → バックアップとリセット)

    ※ 余談
    なぜここでスクリーンショット付きでの説明が無いかと言うと・・・。
    最後の「オールリセット」で、誤って記録していたSSごとすべて消してしまったからです(;_;)

    ◆再度root権の取得

    再度【root化成功手順】のとおり1クリツールの1~3を実行します。
    この作業はもう慣れたので、1~3まで一気に進めます。
    (実行前に、USBデバッグモードの変更等の「SH-05Eの準備」は忘れずに行ってください。)

    「1. root(tethered)奪取」
    「2. root有効化&nand,miyabi unlock」
    「3. VpnFaker インストール」



    端末の検索に異常に時間がかかるところがありますが、気長に待ちます。
    (実際の待ち時間は、動画を参考にして頂ければと思います。)

    01E化したSH-05Eのルート権再取得、完了です。


    ◆GooglePlayストアの利用に必要なファイルの移動

    GooglePlayストアの利用に必要なファイルは以下のとおりです。

  • GoogleServicesFramework.apk
  • GoogleLoginService.apk
  • Vending.apk
  • Gplay*.*.*.apk(*はバージョン)
  • com.google.android.maps.jar
  • com.google.android.maps.xml
  • android.hardware.location.gps.xml
  • android.hardware.wifi.xml
  • NetworkLocation.apk


    上記ファイルは、Androidバージョン4.0.xから吸い出す必要があると思います。
    私は「Vending.apk」以外はすべて手持の機種(SO-05D)からコピーしました。
    「Vending.apk」は検索すればネット上から入手できます。

    これらのファイルをSH-05Eの以下フォルダにコピーします。

    /system/app/
  • GoogleServicesFramework.apk
  • GoogleLoginService.apk
  • Vending.apk(上書保存)
  • NetworkLocation.apk

    /system/framework/
  • com.google.android.maps.jar

    /system/etc/permissions/
  • com.google.android.maps.xml
  • android.hardware.location.gps.xml(上書保存)
  • android.hardware.wifi.xml

    SDカード
  • Gplay*.*.*.apk


    続いて、今コピーしたファイルのパーミッションをすべて644に変更します。(Gplay*.*.*.apkを除く)
    パーミッションは「ESファイルエクスプローラ」から、該当ファイルのプロパティを開くことで変更できます。(要root)

    上記がすべて完了したらSDカード上の「Gplay*.*.*.apk」を実行し、インストールします。


    ◆再起動 → 完成

    SH-05Eの再起動後に先ほどのファイル群が読み込まれます。
    これで、全機能開放バージョンのSH-05Eが出来上がりました。



    【root化解除】

    折角root化したSH-05Eを、何のためにroot解除するのかと疑問に思うかもしれません。
    これは、rootのままでは動かないアプリがいくつかあるためです。
    また、「何でも出来る状態」ということは、裏を返せば、万が一ウィルスなどに感染した場合には、取り返しがつかない状態になるということです。

    それでも、使用者が自分であれば何とか対処できると思います。
    しかし、私の場合はこの端末を妻が使う予定です。
    そのために、このような「root化解除」までを行いました。

    なお、rootを解除したからといって、Wi-Fiが使えなくなったり、機能制限解除の解除(?)がされることはありません。


    root化解除も簡単です。
    先ほどの1クリツールから「4. unroot」を実行します。



    その後、「SH-05Eの準備」で変更した項目を元に戻します。
    以上ですべて完了です。


    制限の一切ないSH-05Eを堪能してください。



    【感想・余談】

    今回ははじめて「動画」を使った説明にチャレンジしてみました。
    下の写真は、我が家の最新鋭の動画撮影システムです。



    娘の「積み木」を拝借して作成しました。
    我ながら素晴らしい出来です。


    理想はスマホ画面とPC画面とを一緒に撮影することですが、我が家の動画撮影システムでは実現できませんでした。(積み木が倒れた。)


    それにしても、今回は楽しかったです。
    再起動ループの時など、変な汗が出てくるぐらいのトキメキを感じました。

    私の場合、結果的に復旧させることができましたが、root化は1つのミスでも命取りとなり得ます。
    root化の際は、SH-05Eの画面から目を離さないように、慎重に実行してください。
    (とは言っても、先ほど説明しました「許可」を押すタイミングさえ誤らなければ、root化をチャレンジするような人にとって難しいことは何一つ無いと思います。)

    「01E化したSH-05E」は、想像以上に使い勝手が良く、もう1台購入しようかと思っています。
    SH-05E本体は非常に安価で、さらに月額使用料は数百円に収まるため、コストパフォーマンスは抜群です。

    ※ 私の例(参考)
    L-01FのSIMで → 月額:110円
    iPhone5s(16G)のSIMで → 月額:355円

    なお、SH-05Eはアマゾンか楽天で新品を探せば、かなり安く入手できると思います。
  • アマゾンの「SH-05E」価格
  • 楽天の「SH-05E」価格

    最後に、お約束の言葉で申し訳ありませんが、端末を改造する際は「自己責任」でお願いします。


    [2014年4月26日 追記]
  • ソフトウェアバージョンを「1.00.07」にアップデートするとroot化できなくなるとの情報があります。
  • 01E化済み端末のソフトウェア(アプリではない)を更新すると「文鎮」になることが確認されています。
  • ソフトウェアのアップデートは「自動で更新を行う」が初期設定ですので、「自動で更新を行わない」に変更してください。(設定→端末情報→ソフトウェア更新→ソフトウェア更新設定の変更)


    [2014年5月3日 追記]
  • ソフトウェアバージョンを「1.00.07」にアップデートしてもroot化できます。(nobuさん情報提供ありがとうございます。)


    [2014年5月7日 追記]
    以下、検証はしておらず確証はありませんが、いままでの情報をまとめます。
    (ソフトウェアと言うと紛らわしいので、端末ソフトを「ファームウェア」と表現します。)

  • SH-05Eはファームウェアバージョンにかかわらずroot化(01E化)可能。(1.00.08まで確認 ←2015年2月1日追記)
  • ファームウェアを旧バージョンから新バージョンにアップデートしたい場合は、05E化後にバージョンアップ可能。なお、これは「ro.product.model」の書き換えだけで良く、GPlay等のファイルを消す必要はない。(siosaiさん情報提供ありがとうございます。)
  • 01E化されている状態でファームウェアのバージョンアップは文鎮化。


    [2015年2月1日 追記]
    SH-05EのGPlay対応ファイル、及びカレンダーと連絡先同期用のファイルをアップしました。
    このファイルの基は、私がメインで使用していた端末のものですので、再配布等はご遠慮ください。

    【SO-05D】
    http://www.mediafire.com/download/0lbua60c0938p5y/so-05d_files_for_sh-05e.zip

    【NetworkLocation.apk】
    http://www.mediafire.com/download/w3ulos43mv932yy/NetworkLocation.zip

    SO-05DのファイルではGPSを使った位置情報取得系のアプリが正常動作しません。
    そのため、他機種のファイルも同梱します。

    【SO-05D】のファイル群をベースとし「NetworkLocation.apk」だけ、下のものに置き換えれば正常動作します。

    また、記事中では触れていなかった以下のファイルも同梱しています。
    必要に応じてご利用ください。
    ・GoogleCalendarSyncAdapter.apk(カレンダー同期用)
    ・GoogleContactsSyncAdapter.apk(連絡先同期用)
  • 2014年3月9日日曜日

    「050plus」のSIP情報取得~固定電話として使うまで

    「050plus」はフリーダイヤル(0120/0800)や、ナビダイヤル(0570)に発信できる数少ないIP電話です。
    しかし、その利用にはスマホやiPhoneなどの「専用アプリ」を使うしかありません。

    この専用アプリは、インストールすれば何も考えることなく、「使用するスマホに最適な状態で利用できる」と言う優れた機能を持っています。

    その一方、ユーザの自由度はゼロです。
    例えば、『外では低帯域用コーデック「G729a」を使いたいが、家のWiFi環境下では高音質の「G711u」を使いたい。』
    こう言った柔軟なスタイルは「050plus」ではできません。(G729a固定)




    そこで、「050plus」のSIP情報を取得して、固定電話や他アプリで利用する方法を紹介します。



    【050plusの概要と他クライアントでの利用】

    「050plus」はフリーダイヤル(0120/0800)や、ナビダイヤル(0570)に発信でき、さらに無料通話先も非常に多いIP電話です。
    また、通話料は他のIP電話と同様、低価格に設定されており、非常に素晴らしいサービス内容です。

    (詳細は 「050plus」公式サイトに分かりやすく書かれているため、ここでは割愛します。)

    もし、これが固定電話(イエデン)として利用できたら、実は結構便利なのでは?と思い、SIP情報の取得~固定電話への登録まで、順を追って説明します。

    また、折角の機会なので、他のアプリでの設定方法も紹介します。(※)
  • Acrobits Softphone(Cloud Softphone)
  • CSipSimple
  • Media5-fone


    「050plus」はTLSという暗号化通信を採用しており、普通のSIPクライアントでは通信できません。
    現在のところTLS通信に対応したアプリの数は少なく、有名なところでは上記アプリぐらいです。



    【050plusのSIP情報の取得方法】

    「050plus」は、ある形式でユーザ情報を送信することにより、SIPアカウントが返ってきます。
    (他サイトで多くの情報があるため、詳細は割愛します。)

    難しいことは考えず、下記フォームに「050plus」の電話番号とパスワードを入力して「送信」を押します。
    不思議なことに、これだけでSIPアカウントが取得できます。(※)


    (※ 注)
    本フォームは050plusサーバにユーザ情報を送信するためだけに作りました。
    HTMLソースを見て頂ければ分かりますが、私が取得できるような情報は一切ありません。
    情報も暗号化して送信されますが、抵抗がある人は使わないでください。


    電話番号 :
    パスワード:     


    すると、別窓で下記のようなユーザ情報が表示されます。

    
    - <replyInfo>
      - <resultInfo>
          <resCd>N0000</resCd>
          <resMsg>正常に終了しました</resMsg>
          <errCd />
        </resultInfo>
      - <resultEarlySt>
          <sipID>********(8桁)</sipID>
          <sipPwd>********(8桁)</sipPwd>
        - <tranGwInfo>
            <tranGwAd>kar-f2fcp.050plus.com</tranGwAd>
            <payTranGwPNm>443</payTranGwPNm>
            <freeTranGwPNm>5075</freeTranGwPNm>
            <nicNm>***********(11桁)</nicNm>
            <pingTm>600</pingTm>
            <pongTm>120</pongTm>
          </tranGwInfo>
        - <ticketInfo>
            <ticketEx />
          </ticketInfo>
          <chargPlan>02</chargPlan>
          <frdCd>941VGW11</frdCd>
          <rNo050>電話番号</rNo050>
          <rDistingId>000000000</rDistingId>
        </resultEarlySt>
      </replyInfo>
    


    これで「050plus」のSIPアカウント情報の取得完了です。

    nicNm:ユーザ名
    sipID:SIPアカウント
    sipPwd:SIPパスワード
    tranGwAd:SIPサーバアドレス(Proxy)

    これを他のSIPクライアントに登録することで「050plus」が利用できるようになります。



    【SIPクライアント登録方法】

    HT702/HT701(固定電話)

    「FUSION IP-Phone SMART」や「ブラステル(050)」を固定電話として使う
    上記を参考にして共通の設定は済ませておきます。

    共通の設定以外は以下のとおりです。
    Outbound Proxy:tranGwAd
    SIP transport:TLSにチェック
    SIP User ID:nicNm
    Authenticate ID:sipID


    Acrobits Softphone(Cloud Softphone)

    「SIPアカウント」→「新しいプロバイダーを追加します」→「新しいSIPアカウント」と進み以下を入力します。

    Title:050 plus(何でもOK)
    Username:nicNm
    Password:sipPwd
    Domain:tranGwAd



    続いて作成したアカウント「050 plus」「>」を押して「Advanced Settings」に進み、以下を入力します。
    Auth User Name:sipID
    Proxy:tranGwAd
    Transport Protocol:tls(sip)



    その他は自分の使用環境に合わせて設定します。
    折角のAcrobitsなのでプッシュ通知は使った方が良いと思います。
    Override:Use Push Notifications


    CSipSimple

    これは「050plus」用のウィザードが用意されているため、そのまま設定します。
    「アカウントを追加」→「050plus」と進み、必要事項を入力します。



    発信してから30秒ほどで切断されます。(理由は不明)
    「CSipSimple nightly build」バージョンに使えるものがあったと聞いたこともありますが、詳細確認はしていません。


    Media5-fone

    「カスタムSIP設定」→「手動設定」と進み、以下を入力します。
    タイトル:050 plus(何でもOK)
    ユーザ名:nicNm(@050plus.com)
    パスワード:sipPwd

    「サーバ設定」に進み、以下を入力します。
    アドレス:tranGwAd
    プロクシを有効にする:チェック
    アドレス:tranGwAd
    ポート:freeTranGwPNm(5075)
    SIPトランスポート:TLS(有料)

    「詳細設定」に進み、以下を入力します。
    認証ユーザ名:sipID

    ・・・以上で以前は利用できていたのですが、現在接続できません??
    (何か設定を間違っていたら教えて頂けると助かります。)



    【まとめ(まとまらなかった)】

    今回、固定電話として「050plus」を設定してみました。
    また、過去にイヤになるほど検証した「050plusを他アプリで使う」ことについてもまとめてみました。

    私のIP電話に対する情熱は「050plus」から始まりました。(懐かしいです)
    過去、これを他アプリで動作させるために一体どれだけ苦労したことか・・・。

    今は簡単です。先人達のおかけでボタン一発でSIP情報が取得できるようになり、WEB上でも多くの情報が入手できるようになりました。
    基本的には専用アプリを使っていれば何も問題ありませんが、専用アプリでは物足りなくなった場合や、今回のケースのようにイエデン化したい場合に、本記事を活用頂ければと思います。

    050plusの音質については別記事で紹介していますのでそちらも合わせてご覧ください。
    スマホでIP電話をゼロから考える(Part2)【実証】

    と、ここまで書いて「HT702」(イエデンバージョン)「050plus」の音質チェックをしようと思い、(携帯宛ての発着信までは事前に確認していた)自分の携帯に発信→受話・・・

    あれ?音が聞こえない???
    コーデックの確認もするけど「PCMU」も「G729a」も音が通らない。

    最後の最後に失敗です。
    事前に音声チェックまでしておくべきでした。
    もう記事は書いてしまったのでアップはします・・・失敗談として(´;ω;`)

    となると今のところ、他クライアントで「050plus」がまともに使えるのは、Acrobits製だけのようです。
    「050plus」のSIP情報を取得したい9割のユーザは、Acrobitsで使うためだと思いますが、私のように普通ではない残り1割のユーザはちょっと残念な結果です。

  • 2014年3月8日土曜日

    IIJmioから音声付き格安SIMが登場

    待ちに待った音声+データSIMの登場なので、思わず記事を書いてしまいました。
    そもそも最新情報を追うようなブログではないのですが、あまりの衝撃に負けました・・・。




    ということで、IIJmioから月額使用料2,052円という価格で、音声通話もできてデータ通信も出来るという夢のSIMが発売されます。
    IIJmioの公式サイトを見れば詳細はわかりますので、細かいところは割愛します。



    【IIJmio音声プランの概要】

    料金設定は以下の様な感じです。

    月額使用料:2052円(税込)

    [内訳]
  • 音声分:1080円
  • データ:972円

    音声はドコモ回線を使用していますので全国エリアカバーです。
    また、転送機能を備えているため、「FUSION IP-Phone SMART」を利用した無料留守電なども利用可能です。
    メールで無料留守電サービス


    データは4月1日より上限が1GB/月になります。
    クーポンのON/OFF制御は従来どおりのものが採用され、制御用アプリも存在します。

    なお、低速時(クーポンOFF)は200kbpsでの通信となりますが、必要十分です。



    【サービス開始時期】

    サービスの申込は「2014年3月13日 11:00から」とされています。
    それまでは申し込もうとしても、音声付きプランを選択することは出来ません。

    なお、ドコモ、au、ソフトバンクなど、他社からのMNPは4月中旬頃の開始を予定しているようです。



    【感想】

    今までも音声付きプランは「日本通信」や「so-net」で存在しました。
    しかし、その性能の悪さから、MNP弾程度にしかお勧めすることが出来ませんでした。

    IIJmioが音声SIMに参加したことによって、やっと「普通の人」にお勧めできるプランが登場したと言えます。

    さらにはIIJmioの参入により、OCNとBIGLOBEもこれに続くのではないかと予想されます。
    いままで、どこへ行っても自分の居場所がわからない状態でしたが、これで定住先が見つかったのではないでしょうか。
  • 2014年3月6日木曜日

    「FUSION IP-Phone SMART」や「ブラステル(050)」を固定電話として使う

    圏外や着信失敗がない「安定した固定電話」(イエデン)が欲しくなりました。
    しかし、ほとんど使わないイエデンのために、月額料金など払いたくありません。

    この非常に自分勝手な要求を満たしてくれるサービスが、スマホのIP電話では2つありました。
    「FUSION IP-Phone SMART」と「ブラステル」です。

    しかし、今回はスマホではなく、イエデンで実現したいのです。




    今回は、これら月額費用のかからない「FUSION IP-Phone SMART」と「ブラステル(050)」を、固定電話(イエデン)として使う方法を紹介します。



    【経緯】

    私事で恐縮ですが、娘が幼稚園に行くことになりました。
    私は日中仕事をしているので、幼稚園からの連絡先としては妻のケータイを指定することになります。

    しかし、私が妻に電話をかけると・・・

    5割:「おかけになった電話は、電波の届かない場所にあるか、電源が入っていないため、かかりません。」
    3割:「プルルル・・・、プルルル・・・、プルルル・・・、(永久ループ)」
    2割:「プルルル・・・、(20秒ぐらい経過)・・・、もしもし!?鳴らしすぎ!! まぁいいや、どした?」

    着信率2割の妻のケータイは信用できず、また、着信しても腹が立ちます。


    腹が立つため、イエデンが欲しくなったのです!・・・違う。
    重要連絡先としてイエデンが必要になったのです。

    イエデンであれば、電池切れで放置されていることもないし、バッグの奥底でブンブン唸っていることもないはずです。


    と言うことで、固定電話にかかる費用はいくらかとNTTのHPを見てみると、月額2000円程度かかるようです。
    考える余地もなく却下です。

    そこで、IP電話に着目しました。
    普通、IP電話と言えば「ひかり電話」などを検討するのかもしれませんが、大して使わない電話に月額料金を支払うこと自体、納得ができません。

    そこで月額費用が無料の下記サービスを固定電話で利用する方法を考えます。
  • FUSION IP-Phone SMART
  • ブラステル(050)



    【「FUSION IP-Phone SMART」と「ブラステル(050)」の特徴】

    「FUSION IP-Phone SMART」と「ブラステル(050)」両者の特徴は次のとおりです。

    サービス名 月額料金 通話料 留守電 着信通知
    固定宛 携帯宛 PHS宛
    ブラステル(050) 無料 8.4円/3分 5.5円/30秒 不明 無し 無し
    FUSION IP-Phone SMART 8.4円/30秒 有り
    (メール・WEB)
    有り
    (メール)



    ブラステルは数あるIP電話サービスの中で、もっとも通話料が安く設定されています。それなのに月額無料です。
    固定電話として使えれば、これ以上最適なサービスはありません。

    さらに、固定電話(=有線接続)なので、低帯域用コーデックの対応に左右されることもなく、高音質のG711μが使えます。


    「FUSION IP-Phone SMART」は発信にかかる費用が非常に高いため、今回は検討しませんでした。
    (受け専用であれば、留守電や着信通知があるため、最高のサービスと言えます。)



    【必要な機材】

    PCを常時ONにして、ヘッドセットを繋げておけば、そのまま固定電話として使えます。
    しかし、それではあまりにも使い勝手が悪いため、「普通の電話機」を接続できるように環境を整えます。

    IP電話で「普通の電話機」を使うためには「VoIPアダプタ」を使います。
    これをルータと電話の間に挟むことによって、普通の電話機でブラステルなどのIP電話が使えるようになります。

    (業務用の高価なものを除けば)「VoIPアダプタ」の選択肢はそれほど多くはありません。

    私は「HT702」を選びました。
  • Grandstream Handy Tone-702

    このアダプタを使うと、ナンバーディスプレイ(420円/月)を契約することなく、着信時の番号表示もできるようになります。
    また、これは2回線同時使用可なので、別番号でFAXなどの利用もできるようになります。

    もし、将来的にも1回線しか使わない場合は、1回線用のもっと安価な製品(HT701など)でも良いと思います。
  • Grandstream Handy Tone-701


    電話機には、子機付きの安価な製品を選びました。
  • Panasonic コードレス電話機 RU・RU・RU(ル・ル・ル) VE-GD23DL-W

    安価とは言っても、パナソニック製だけあって、なかなかスタイリッシュです。(これ、かなり気に入りました。)


    【設定方法】

    HT702(HT701)の設定方法はWEBブラウザから行えるため簡単です。
    でもその前に、まずは接続です。

    下図のように接続します。


    「HT702」をLANケーブルでルータに繋げます。
    電話機を電話線で「HT702」に繋げます。

    なお、「HT702」とルータとの間にハブがあっても問題ありません。


    接続ができたら次は設定です。


    接続した電話機から「***」とダイヤルすると、英語のガイダンスが流れますので「02」を押します。

    すると、さらにガイダンスが続きます。(渋い女性の声で怒られているみたいです。)
    「アイピーアドレス!」
    「ワン・ナイン・トゥッー・ドーット!」「ワン・スィーックス・エイト・ドーット!」「○・ドーット!」「○・○・○!」

    と、怒られますので、○の数字を控えます。


    WEBブラウザを開いて、URL欄に先ほどのIPアドレス(192.168.*.***)を入力します。
    画面が変わってパスワード入力画面が出てきます。
    パスワード「admin」を入力して「Login」を押します。



    「BASIC SETTINGS」を押します。



    「Time Zone」を「GMT+9:00 (Japan,Korea, Yakutsk)」にし、一番下の「Apply」を押します。



    「ADVANCED SETTINGS」を押します。



    下方の「NTP Server」に「ntp.jst.mfeed.ad.jp」や「ntp.nict.jp」などを入力し、「Apply」を押します。



    続いて「ブラステル」や「FUSION IP-Phone SMART」のアカウント情報を入力します。
    「FXS PORT1」を押します。



    「Account Active」が「Yes」になっていることを確認します。①

    「Primary SIP Server」に次のアドレスを入力します。②
    ブラステルの場合:softphone.spc.brastel.ne.jp
    Fusionの場合:smart.0038.net

    「NAT Traversal」を「Keep-Alive」にします。③

    「SIP User ID」にユーザIDを入力します。④
    ブラステルの場合:ユーザーID(8桁の数字)
    Fusionの場合:SIPアカウント(8桁の数字)

    「Authenticate Password」にパスワードを入力します。⑤
    ブラステルの場合:パスワード(初期では8桁の文字列)
    Fusionの場合:SIPアカウントパスワード(初期では8桁の文字列)

    「SLIC Setting」を「Japan CO」にします。⑥

    「Caller ID Scheme」を「NTT Japan」にします。⑦

    最後に一番下の「Apply」を押します。





    以上で設定完了です。
    これで「ブラステル」や「FUSION IP-Phone SMART」がイエデンになりました。


    【2014年6月9日 追記】

    相手に聞こえる音量が小さい人は下記設定を試してください。
    (我が家のブラステルは、これで調度良いぐらいになりました。)

    「FXS PORT1」→「Gain: TX」を『+2dB』にする。



    【まとめ・感想】

    以下に利点を列挙します。

  • 初期費用としてHT702の購入費がかかりますが、その後は月額0円で固定電話が利用できます。
  • 本来、420円/月かかるナンバーディスプレイが無料で利用できます。
  • ブラステルを使えば、国内最安値の通話料です。
  • 音質はとんでもなく高品質・低遅延です。(※)


    音質については「ブラステル」だけではなく、「FUSION IP-Phone SMART」を使った場合も同様です。
    理由はわかりませんが、固定電話化すると「FUSION IP-Phone SMART」でさえも遅延が一切なくなります。


    しかし、一点だけはどうにもなりませんでした。

    それは「FUSION IP-Phone SMART」の着信です。
    「FUSION IP-Phone SMART」は使用するルータによっては、どんな設定をしようとも着信ができません。

    どうやら、SIPの中に不要な情報を含んだまま通信をしているようで、ルータからVoIPアダプタが見つけられなくなるようです。

    着信できないルータの場合、設定では回避できないため、諦めるしかありません。
    しかし、使えるルータでは何も意識せずに着信できます。
    (どのルータが着信可能かは情報が少なく、使ってみるまで分かりません。)

    なお、我が家のルータ「BL190HW」は着信不可でした。

    「FUSION IP-Phone SMART」をイエデンにしたい人はこの点だけ留意してください。
    (これは「FUSION IP-Phone SMART」だけの問題で、これ以外のサービスはすべて問題なく着信できます。)


    最近は、050番号が企業でも使われはじめ、違和感のない電話番号になってきています。
    私の場合は、元々固定電話番号を持っていなかったため、イエデンとして最初から050番号を選択できました。

    しかし、現在、電話番号を持っている人であっても、費用と安定性から050番号への乗り換えも、十分検討に値するものに思えます。



    【補足】

    HT702は海外製品のため、初期設定では受話器を上げた時の音などが日本仕様になっていません。
    もしも気になるようでしたら、下記設定を変更してください。

    (「OSAKANA TAROのメモ帳」さんから引用させて頂いています。)

    日本で使う時に感じる、いろんな音の違和感を無くすために
    「ADVANCED SETTINGS」内の「Call Progress Tones」で以下を変更

    <受話器上げたあとの音の違和感無くす>
  • Dial Tone:f1=350@-13,f2=440@-13,c=0/0;→「f1=400@-19,c=0/0;」

    <電話がかかってきた時>
  • Ringback Tone: f1=440@-19,f2=480@-19,c=2000/4000;→ 「f1=400@-19,f2=385@-20,c=1000/2000;」

    <話し中の時>
  • Busy Tone:f1=480@-24,f2=620@-24,c=500/500;→ 「f1=400@-19,c=500/500;」

  • Reorder Tone:f1=480@-24,f2=620@-24,c=250/250;→ 「f1=480@-19,f2=620@-19,c=1500/1500;」
  • Confirmation Tone:f1=350@-11,f2=440@-11,c=100/100-100/100-100/100;→ 「f1=600@-16,c=250/250;」


    【2014年7月5日 追記】

    着信後、即切断されてしまう現象への対処方法。(ブラステル)
    ※ 詳細の確認はできていません。


  • HT702のファームウェアバージョンを「1.0.4.8」にする。

    これ以外のファームウェアのバージョンでは、前述の条件下で問題が発生しました。
    しかし、旧バージョン「1.0.4.8」を持っておらず、追試験はできていません。
    (もし、このバージョンのファームウェアを保存している方がいたら、ご連絡いただけると嬉しいです。)
    h m氏がサポートに掛けあって、入手してくれました!ありがとうございますm(__)m


    【2014年8月25日 追記】

    ブラステルの不具合対処方法のまとめ。(着信後即切断、音声不通など)
    1. ATA(HT702など)を単独でレジストさせる。
      (スマホなどの登録をすべて解除した後に、ATAのみでブラステルに再登録する。その後にスマホを登録する。)
    2. 複数レジストしている場合はコーデックを合わせる。
      (HT70xはGSMを持っておらず、同時着信で不具合を起こす可能性があるためPCMUに統一する。なお、AGEphoneを利用したスマホサーバは例外。)
    3. HT70xであればファームウェアバージョンを「1.0.4.8」にする。

       DL:HT701 (Ver.1.0.4.8)
       DL:HT702 (Ver.1.0.4.8)
       DL:HT704 (Ver.1.0.4.8)


    【2015年2月15日 追記】

    上記リンクを修正しました。(メーカサイトリンク切れのため。)