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2016年3月20日日曜日

【つなぐ】プロジェクト再始動


有志によるプログラムの作成と、その試験を行うためのページです。
ファイルのアップロードはパスワードで制限していますので、ソフトウェア開発にご協力頂ける方はコメント欄よりご一報ください。




記事のタイトルを見ても、何のことかさっぱりわからないと思います。


実は、1年ほど前に
『話し放題プランを契約していないケータイから、話し放題を使う。』
というプロジェクトが進んでいました。

理屈はキャリアの転送サービスを使うのですが、手作業で行うと非常に手間がかかるのです。
そこで、これを自動化するアプリを開発してくださっていた方がいたのですが、諸事情により休止してしまいました。

本当は私がこの開発を引き継ぎたかったのですが、私はプログラムが大の苦手です。
学生時代からずっとダメで、友人のソースを丸写しで提出していました\(^o^)/
(今思えば、ちゃんとやっておけば良かったとしみじみと・・・)

話が逸れましたが、その「カケホでないケータイからカケホを使う」プロジェクトを再始動したいと思います。
もちろん、私が再始動させられるはずもなく・・・、有志による開発に委ねさせて頂きます。


後ほど、この理屈を掲載いたします。
今はアップローダの提供を優先し、中途半端な状態ですが記事を投稿させて頂きます。


ブログにアップローダを組み込むのが想像以上に難儀でした。
アップできない、ダウンロードできないなどのバグがあったら教えて下さい。


仮定する条件
  • 自局番号(カケホ) :09011112222
  • かけたい番号(相手):08033334444
  • ネットワーク暗証番号:9999
  • 転送されるまでの時間:0秒(ソフトバンクは事前設定不要)

    ドコモ設定方法
    1.ケータイの遠隔操作を有効にする。

    2.「0903101429」に発信する。(ドコモの転送でんわサービスの各種設定にかかる。)
    (ガイダンス→入力待ち)

    3.「09011112222」(カケホを契約している電話番号を入力)
    (ガイダンス→入力待ち)

    4.「9999」(ネットワーク暗証番号を入力)
    (ガイダンス→入力待ち)

    5.「3」(転送先電話番号の登録)
    (ガイダンス→入力待ち)

    6.「08033334444」(かけたい番号を登録 <これを電話帳から引けるようにしたい>)
    (ガイダンス→入力待ち)

    7.「#」(転送先番号の決定)
    (ガイダンス→入力待ち)

    8.「#」(終了)

    9.「09011112222」に電話を掛ける。(ファミ割などで無料通話にする。)

    (カケホ回線から相手先へ転送される。)

    10.通話

    ソフトバンク設定方法
    1.「0906651406」に発信する。(SBの転送でんわサービスの各種設定にかかる。)
    (ガイダンス→入力待ち)

    2.「09011112222#」(カケホを契約している電話番号を入力)
    (ガイダンス→入力待ち)

    3.「9999#」(ネットワーク暗証番号を入力)
    (ガイダンス→入力待ち)

    4.「442#」(ケータイを呼び出し無しで転送)
    (ガイダンス→入力待ち)

    5.「1」(条件の決定)
    (ガイダンス→入力待ち)

    6.「08033334444」(かけたい番号を登録 <これを電話帳から引けるようにしたい>)
    (ガイダンス→入力待ち)

    7.「1」(音声通話を転送)
    (ガイダンス→完了)

    8.「09011112222」に電話を掛ける。(家族割やホワイトプランなどで無料通話にする。)

    (カケホ回線から相手先へ転送される。)

    9.通話

    au設定方法
    (Family Papaさん、情報提供ありがとうございます。)

    1.ケータイの遠隔操作を有効にする。

    2.「090-4444-1424」に発信する。(AUの転送でんわサービスの各種設定にかかる。)
      (呼び出しコール なし 番号を入れてください。ピーッ)

    3.「09011112222」(カケホを契約している電話番号を入力)
      (電話番号の確認を伝えられ、と暗証番号入力を指示)

    4.「9999」(ネットワーク暗証番号を入力)
      (転送先の電話番号入力を指示)

    5.「08033334444」(かけたい番号を入力)
      (問題なければ「#」 修正するときは 「*」と指示)

    6.「#」を入力
      (「かかってきた電話を、すべて転送します」と言って切れる)

    7.「09011112222」に電話を掛ける。
      (カケホ回線から相手先へ転送される。)

    ただし、auは「09044441424」が有料です。
    そうなると1回の通話ごとに必ず43円がかかってしまいます。
    回避策もあるのかもしれませんが、現在はまだ熟考していません。(簡単に考えられる方法としてはG-Callとかでしょうか。20円)

    意見交換について
    基本的には本記事のコメント欄をご利用頂ければと思います。

    なお、BioPapardさんにメーリングリストを作成して頂きました。
    意見交換のほか、オープンの場で言い難いことや緊急性を要することなどにご利用頂ければと思います。
    参加したい人自身が下記のメールアドレスに空メールを送信すると、かんたんにMLに参加することができます。(BioPapardさんの承認は必要です。)

    join-tsunagu_project.aF9P@ml.freeml.com
  • 2015年12月20日日曜日

    Asteriskを使わないでケータイを【つなぐ】方法

    久しぶりに【つなぐ】(※)シリーズの記事を書きたいと思います。

    先日、ブログのコメントで「GP-712を使ってIVRで発信したい」との相談を頂きました。
    (IVRとは「Interactive Voice Response」の略で、自動音声応答による発信システムです。)

    結論から言うと、AsteriskでGP-712を制御すれば実現できます。
    しかし、Asteriskが必要ということはLinux環境の構築やExtensionの記述等、どうしても難易度が高くなってしまいます。
    また、別途「Raspberry Pi 2」などのハードウェアも必要となります。


    ※)【つなぐ】とは何かを簡単に説明すると、「MVNOデータ」+「カケホ」を1台のスマホで実現するための術です。
      また、同技術で、話し放題回線を複数人でシェアすることもできます。




    そこで、「簡単かつ無料」をコンセプトとして、Asteriskを使わないケータイの制御方法を考えました。
    その結果、2つのパターンを思いつきましたので、それらを紹介したいと思います。

    なお、GP-712に収容するケータイは、話し放題契約(カケホ)であることを前提に話を進めます。
    また、GP-710でも同様のことができますので、以降はGP-712とGP-710とを総称して「GP-71x」と表記します。

    無料のIP電話との組み合わせ (1つ目の方法)
    通常、GP-71xのSIPサービスの設定には、LAN上に設置したAsteriskなどのPBXを登録します。
    メーカもそのような利用を想定して説明を行っていますが・・・。

    ここに「ブラステル」や「IP-Phone SMART」などの、無料のIP電話サービスのSIPサーバを登録してしまいます。
    これが1つ目の方法です。

    登録した050番号に発信することで、IVRによってGP-71xに収容したカケホ回線から発信ができるようになります。
    なお、スマホ側に、もう1回線別アカウントの「ブラステル」や「IP-Phone SMART」をレジストすることで、IVR時に発生する音声通話料を無料にできます。

    ただし、この方法ではカケホ回線での着信ができないため、カケホ回線の着信は、スマホに登録した「ブラステル」や「IP-Phone SMART」に着信転送されるよう設定します。(キャリアの転送サービスを使う。)
    なお、ケータイのカケホは着信転送が無料ですが、PHSの「スーパーだれとでも定額」は、PHS以外への転送は有料となるため注意が必要です。


    ◆【設定方法】

    <手順1>
    GP-71xとケータイとをBluetooth(HFP)でペアリングします。
    ケータイからBTペアリングを行えば、GP-71xはすぐに見つかります。(ペアリングコードは初期設定で「0000」)

    <手順2>
    GP-71xの設定画面を開き、「System」→「Settings」と進みます。
    「BT Dialouted」を選択し、「Volume」と「Mic Gain」を適切な値に設定します。
    (下の画像では私の環境に合わせていますが、大体このぐらいが適切だとは思います。)



    <手順3>
    「SIP」→「Service」と進みます。
    無料のIP電話サービスのアカウントを入力します。(例ではブラステルを使用しています。)



    <手順4>
    「Route」→「Downlink」と進み、「Free Dialout」を選択します。



    これでIP電話サービスの050番号に発信すると「ピロリローン」(ドレミファの音階)と音が流れますので、続けてDTMFで発信先を入力すれば、BT収容したケータイから発信されます。

    着信は前述のとおり、キャリアの転送サービスで設定を行います。(全キャリアともこのサービスの月額費用はかかりません。)

    PBXesとの組み合わせ (2つ目の方法)
    2つ目の方法は、WEB上の無料PBXサービス「PBXes」を使います。(※)
    これは厳密に言うとAsteriskを使ってはいるのですが、難しい設定は皆無でユーザ側はそれを意識する必要はありません。

    ここでのポイントは言語です。必ずEnglishを選んでください。
    私は最初「日本語」を選んで失敗しました。翻訳がひどくて解読不能な日本語となります。


    PBXesは多少の柔軟性があるため、キャリア転送をすることなく着信を受けられます。
    また、IVRを意識しないで『電話帳からダイレクトに』カケホ回線を使った発信も可能です。


    ※) PBXesの無料版は、月間通話時間が2000分(約33時間)までという制限があります。


    ◆【設定方法】

    <手順1>
    PBXesのアカウントを取得する。
    PBXesのサイトへ行き、「ACCOUNT ERSTELLEN」へ進みます。(ドイツ語?)
    https://www2.pbxes.com/(PBXesトップページ)



    <手順2>
    最初に言語を英語にします。
    下の画像ではリストに隠れていますが、「Speichern」を押します。



    <手順3>
    設定項目が英語に変わりますので、必要事項を入力し「Submit & Start」を押します。
    これですぐにPBXesが使えるようになります。



    <手順4>
    PBXes内に内線番号を作成し、それを使えるようにします。
    「Add Extension」→「SIP」と進みます。



    <手順5>
    「Extension Number」と「password」を決めて、「Submit Changes」を押します。
    passwordはわかりづらいものにしてください。
    なお、Extension Numberが内線番号となります。(例では6001としました。)



    <手順6>
    続けて、同様の方法で内線番号をもう一つ作ります。(例では6002としました。)
    作成が終わって画面が切り替わったら、一番上の赤帯「You have made changes - when finished, click here to APPLY them」を押します。



    <手順7>
    音声パケットはPBXesを経由させないように変更します。
    「Extensions」の<6001>を選び、「audio bypass」を「no」から「yes」にします。
    そして、画像中には見えませんが、「Submit Changes」を押します。
    同様に<6002>の設定も変更します。
    設定変更後は一番上に出てくる赤帯「You have made changes - when finished, click here to APPLY them」を押すのを忘れないようにします。



    以上で、PBXesの設定は完了です。
    続いてGP-71xの設定を行います。


    <手順8>
    前述と同様にケータイとGP-71xをペアリングし、「SIP」→「Service」と進み、スマホの内線で使わない側(例では「6002」)を登録します。

    ユーザ名:[PBXesのアカウント名]-[内線番号]
    パスワード:Add SIP Extensionで決めたもの
    SIPサーバ:pbxes.org



    <手順9>
    カケホ回線の着信で内線を鳴動させます。
    「Route」→「Uplink」と進み、「Fix Number」にチェックを入れ、スマホに登録する内線番号(例では「6001」)を登録します。



    <手順10>
    「Route」→「Downlink」と進み、「Free Dialout」を選択します。



    <手順11>
    続いてスマホの設定を行います。
    SIPクライアントに以下を登録します。(画像はGroundwireを使っています。)

    ユーザ名:[PBXesのアカウント名]-[内線番号]
    パスワード:Add SIP Extensionで決めたもの
    SIPサーバ:pbxes.org
    コーデック:G.711u(uLaw)もしくはiLBC
    DTMF:RFC2833(G.711u)もしくはSIP INFO(iLBC)



    以上で、PBXesを使う場合の設定は全て完了です。

    スマホやガラケーからの発信方法
    発信の都度、IVR回線(050番号やPBXesの内線番号)にかけてから相手の番号を打ち込んでも良いのですが、それでは電話帳から発信できません。
    いちいち電話帳から相手の電話番号をメモって、その後IVR回線に発信していたのでは非常に手間です。

    そこで、スマホやガラケーのプレフィックス機能を使ってこの問題をクリアします。


    ◆【スマホの場合(PBXes)】
    Acrobits製のアプリを使った例を紹介します。

    「設定」 → 「環境設定」 → 「番号の書き換え」 と進みます。
    「書き換えルール」右側の「+」をタップします。
    「条件」右側の「+」をタップします。
    「開始します」を選び、接頭に「0」を入力します。
    「アクション」右側の「+」をタップします。
    「前に付ける」を選び、接頭に「6002,」を入力します。(「,」の入力はPauseで可)

    なお、私の環境では、「,」1つでは発信に失敗するときがありました。
    そういった場合は「,」を2つ入力します。(「6002,,」のようにする。)

    ◆【スマホの場合(050番号)】
    Prefixerなどのプレフィックスを付加するアプリを使って「05012345678,」(IVR回線の番号+ポーズ)をプレフィックスに追加します。
    「,」はポーズを意味し、『05012345678に発信後、少し待つ』という動作になります。
    なお、iPhoneの場合や環境によっては「,」を2つ以上入れる必要があるかもしれません。


    ◆【ガラケーの場合(050番号)】
    ガラケーの場合はPBXesの内線番号は扱えないため、必然的に050番号を使うこととなります。
    なお、ガラケーのプレフィックスは機種によって設定方法が様々なためここでは紹介できないのですが、楽天でんわのサイトで各ガラケーごとに非常に詳しく説明されていましたので、そちらを参考にしてください。
    http://denwa.rakuten.co.jp/column/featurephone.html

    上記サイトの説明どおりに進め、「003768」の代わりに、「05012345678P」(IVR回線の番号+ポーズ)をプレフィックスとして登録します。
    ここでは「P」が重要です。
    Pとはポーズのことで、ケータイによって表現方法が異なります。ガラケーであっても「,」で表現される時もあります。


    ◆【電話帳に直登録】
    今まで紹介した方法でうまくいかない場合は、電話帳に直接プレフィックスを登録してください。
    電話帳に直接登録する際は「05012345678,09055556666」のように登録します。


    (応用編)カケホ2台を1台にまとめる
    会社で支給されたケータイやプライベートのケータイなど、常に2台以上持ち歩かなければならない人向けの情報です。

    片方のケータイをIVRによる【つなぐ】とすることで、1台のケータイから複数の発信者番号を使い分けることができるようになります。
    GP-712を使えば3台までのケータイを1台に集約可能です。

    考え方だけ整理すればやり方は簡単です。


    過去何回か紹介しましたが、固定回線を用いたIP電話(050番号)は、固定回線と同等かそれ以上の音質となります。
    これとケータイとを組み合わせることにより、安定した回線品質のまま自局番号以外からの発信を可能とします。

    要するに、モバイル回線にはIP網を使わずPSTNを用いることで、安定した品質を確保するということです。
    そして、IP網は必ず固定回線(WAN-LAN)上で接続します。
    着信にはキャリア転送を用います。

    まだ少しわかりにくいため、以下にフローを掲載します。
    このフローを見ると、モバイル回線上にIP網が無いことがわかります。


    A:持ち歩くケータイ(カケホ)
    B:GP-71xに収容するケータイ(カケホ)
    C:ブラステル等のIP電話

    ◆ 発信時
    (Aの番号を通知する場合)
    A →(カケホ回線)→ 相手先

    (AからBの番号を通知する場合)
    A →(カケホ回線)→ C →(光回線等)→ GP-71x →(Bluetooth)→ B →(カケホ回線)→ 相手先

    ◆ 着信時
    (Bに着信した場合)
    相手先 → B →(着信転送)→ A

    (Aに着信した場合)
    相手先 → A


    プレフィックスをうまく用いれば、発信の都度、Aからの発信とするかBからの発信とするかを選べるようになります。

    あとがき
    ローカルにAsteriskを設置し、それでGP-71xを制御すれば非常に自由度は広がります。
    と言うよりもそれがGP-71xの使い方であり、「普通」であり、そうすべきなのはわかります。

    しかし、Linuxの知識を持たない人が、Asteriskをゼロから構築することは、決して簡単なことではありません。
    相当数の人がその難しさから、挫折する以前にチャレンジすらしないと思います。(私も最初はそうでした・・・。)

    今回はLinuxの知識を必要とせず、Asteriskに触れることなく、いかに簡単に【つなぐ】を構築できるかを念頭に考えました。
    本記事で紹介した方法であれば、GP-712かGP-710さえあれば、難なく【つなぐ】の構築が可能です。
    (海外通販でGP-71xを購入するのが、1つのハードルではあるのですが・・・)


    さらに、今回の2つの方法は組み合わせることもできます。
    GP-71xのRealm #1と#2とにそれぞれを登録することで、SIPでもPSTN(普通の電話)でも、どちらからでも利用が可能になります。

    また、この他にも、アイディア次第で様々な使い方が想像できます。
    特に「無料のIP電話との組み合わせ」は使い方によっては面白く、仮に固定電話や公衆電話からでも自分のケータイ番号を相手に通知することができます。
    さらに、このIP電話番号さえ知っていれば、誰でもこの回線を使うことができるため、カケホ回線のシェアも簡単です。

    ただしその反面、IP電話番号を知っていれば誰でも使えてしまうことから、セキュリティ対策は必須です。
    知らずにIVR用のIP電話番号にかけた人が「ピロリローン」の後に、別の電話番号を入力するとは非常に考えにくいのですが、全く考えられないわけでもありません。
    最低限の対策として国際電話の使用を無効にするか、通話料の上限は設ける必要があると思いますので、その点だけはご注意ください。

    PBXesにブラステルなどのIP電話をレジストし、SIPトランクとしてブラステルを用い、指定電話番号以外からのIVRを拒否することも可能とは思われます。
    しかし、これは難しくなりそうなので、「簡単に」がモットーであった今回はパスし、また別の機会にしたいと思います。

    2015年3月22日日曜日

    Asteriskに関するメモ

    ここ最近はAsteriskいじりが日課になっています。
    自らのスキルアップと同時に、それがそのまま音質の向上に繋がります。
    これはやっていて非常に楽しいです♪


    AsteriskでIP-PBXを構築する上で、障壁となりそうなことを備忘録として残します。
    大まかですが、以下のようなことです。
  • メモっておかないと忘れてしまうようなこと。
  • 日本のサイトでは情報を得られなかったこと。
  • 試行錯誤でやっと結果が得られたもの。
  • 頑張っても結果が得られないもの。

    なお、これは本当に私用のメモです。
    わかりやすく書いているわけではないので、参考にされる方がいたらごめんなさい。


    【 「Raspberry Pi(B+と2B)」にインストールした「Asterisk」に「G.729a」を対応させる(無料) 】

    Raspberry PiはARM系CPUのため、バイナリ配布型のG729aが使えない。
    そのため、専用コンパイラを用いて、G729をインストールする。
    さらに、本来有料であるはずのG729はこれで無料となる。(ロイヤリティフリーのものを使う。)

    ●「Raspberry Pi B+」編
    Asteriskインストール後
    apt-get install dh-autoreconf
    cd /tmp

    <bcg729のインストール>
    wget http://download-mirror.savannah.gnu.org/releases/linphone/plugins/sources/bcg729-1.0.0.tar.gz
    tar xzf bcg729-1.0.0.tar.gz
    cd bcg729-1.0.0
    ./configure --libdir=/lib
    make
    make install

    <G729のインストール>
    cd ..
    wget http://asterisk.hosting.lv/src/asterisk-g72x-1.2.tar.bz2
    tar xjf asterisk-g72x-1.2.tar.bz2
    cd asterisk-g72x-1.2
    ./autogen.sh
    ./configure --with-bcg729
    make
    make install

    asterisk -vvvvr
    core restart gracefully


    ●「Raspberry Pi 2B」編
    Asteriskインストール後
    apt-get install dh-autoreconf
    cd /tmp

    <bcg729のインストール>
    wget http://download-mirror.savannah.gnu.org/releases/linphone/plugins/sources/bcg729-1.0.0.tar.gz
    tar xzf bcg729-1.0.0.tar.gz
    cd bcg729-1.0.0
    ./configure --libdir=/lib
    make
    make install

    <G729のインストール>
    cd ..
    wget http://asterisk.hosting.lv/src/asterisk-g72x-1.2.tar.bz2
    tar xjf asterisk-g72x-1.2.tar.bz2
    cd asterisk-g72x-1.2
    ./autogen.sh
    ./configure --with-bcg729

    出来上がった「Makefile」を編集する
    205行目「-march=」を「-march=armv7-a」に編集

    make
    make install

    asterisk -vvvvr
    core restart gracefully



    【 Asterisk11で3Gモデム(Chan_dongle)を使う 】

    <Asterisk11のインストール>
    cd /usr/src
    wget http://downloads.asterisk.org/pub/telephony/asterisk/old-releases/asterisk-11.16.0.tar.gz

    (11.16.0にした理由は、11系のひかり電話対応パッチ導入可能な最終Verのため。)

    tar zxvf asterisk-11.16.0.tar.gz
    cd asterisk-11.16.0
    ./contrib/scripts/install_prereq install
    (Windowが出てきたら「81」を入力) ※30分ぐらい時間がかかるかも。
    ./bootstrap.sh
    ./configure
    make
    make install
    make samples
    make config

    <Asterisk11対応Chan_dongleのインストール>
    cd /usr/src
    wget https://github.com/jstasiak/asterisk-chan-dongle/archive/asterisk11.zip
    unzip asterisk11.zip
    cd asterisk-chan-dongle-asterisk11
    aclocal
    autoconf
    automake -a
    ./configure
    make
    make install
    cp etc/dongle.conf /etc/asterisk/



    【 Asterisk12で3Gモデム(Chan_dongle)を使う(失敗) 】

    <Asterisk12のインストール>
    cd /usr/src
    wget http://downloads.asterisk.org/pub/telephony/asterisk/old-releases/asterisk-12.8.1.tar.gz

    tar zxvf asterisk-12.8.1.tar.gz
    cd asterisk-12.8.1
    (Windowが出てきたら「81」を入力) ※30分ぐらい時間がかかる。
    ./bootstrap.sh
    ./configure
    make
    make install
    make samples
    make config


    <Asterisk12対応Chan_dongleのインストール>
    cd /usr/src
    wget https://github.com/superles/chan-dongle-asterisk12/archive/master.zip
    unzip master.zip
    cd chan-dongle-asterisk12-master
    aclocal
    autoconf
    automake -a
    ./configure
    make
    make install
    cp etc/dongle.conf /etc/asterisk/

    通話不可



    【 Asterisk13で3Gモデム(Chan_dongle)を使う(失敗) 】

    Asterisk12と基本的なやり方は同じ。
    chan_dongleは作者によって2つ存在する。
    が、そのどちらも未完成に思える。もしくはARM系に対応していないか(?)

    以下からダウンロード可能。

    novaktmp氏作
    https://forum.openwrt.org/viewtopic.php?id=54343

    rusxakep(Mikhail Baykov)氏作
    https://github.com/rusxakep/asterisk-chan-dongle/tree/asterisk13



    【 ひかり電話対応パッチを当てる 】

    Asterisk1.8系と11系でそれぞれパッチ適用可能な最終バージョンを検討する。
    say.cとapp_voicemail.cはついで。

    <ひかり電話対応最終バージョン(Asterisk1.8)>
    cd /usr/src
    wget http://downloads.asterisk.org/pub/telephony/asterisk/old-releases/asterisk-1.8.27.0.tar.gz
    tar xzvf asterisk-1.8.27.0.tar.gz
    cd asterisk-1.8.27.0
    wget http://ftp.voip-info.jp/asterisk/patch/local/1.8/channels/chan_sip.rt200ne.110205-01.patch
    wget http://ftp.voip-info.jp/asterisk/patch/1.8.20.1/say.c.101025-01.patch
    wget http://ftp.voip-info.jp/asterisk/patch/1.8.20.1/app_voicemail.c.101025-01.patch
    patch -p0 < chan_sip.rt200ne.110205-01.patch ←なんか出ても「y」で。
    patch -p0 < say.c.101025-01.patch
    patch -p0 < app_voicemail.c.101025-01.patch

    <ひかり電話対応最終バージョン(Asterisk11)>
    cd /usr/src
    wget http://downloads.asterisk.org/pub/telephony/asterisk/old-releases/asterisk-11.16.0.tar.gz
    tar xzvf asterisk-11.16.0.tar.gz
    cd asterisk-11.16.0
    wget http://ftp.voip-info.jp/asterisk/patch/local/11/channels/chan_sip_rt200ne.141204-01.patch
    wget http://ftp.voip-info.jp/asterisk/patch/11.13.0/say.c.121107-01.patch
    wget http://ftp.voip-info.jp/asterisk/patch/11.13.0/app_voicemail.c.121107-01.patch
    patch -p0 < chan_sip_rt200ne.141204-01.patch ←なんか出ても「y」で。
    patch -p0 < say.c.121107-01.patch
    patch -p0 < app_voicemail.c.121107-01.patch



    【 AsteriskにBluetoothケータイを直接収容する(Chan_mobile) 】

    Asteriskインストール時に「make menuselect」よりChan_mobileは有効にしておく。

    BTドングル 挿す

    apt-get install bluetooth bluez libbluetooth-dev bluez-utils blueman

    ラズパイに挿したBTドングル情報の確認
    hcitool dev

    Devices:
    hci0 00:19:86:00:08:**

    周辺のBTデバイスのスキャン
    hcitool scan

    Scanning ...
    A0:DD:E5:42:DB:** WS027SH
    AC:9E:17:09:CF:** Nexus Player

    ペアリング
    bluez-simple-agent hci0 A0:DD:E5:42:DB:**
    これがラズパイが接続しに行くコマンド
    接続に失敗することが多々あるが粘る

    hciconfig hci0 piscan
    bluetooth-agent 0000
    こっちがラズパイが接続待ちになるコマンド

    Ctrl+zで待受状態脱出
    /etc/init.d/bluetooth restart


    ペリングしたBTデバイスと自動接続
    bluez-test-device trusted A0:DD:E5:42:DB:** yes
    bluez-test-input connect A0:DD:E5:42:DB:**

    chan_mobileの設定
    nano /etc/asterisk/chan_mobile.conf

    [adapter]
    id=WS027SH
    address=A0:DD:E5:42:DB:**



    【 Asteriskの日本語音声対応 】

    自動応答させる際などに使う。(IVR)

    nano /etc/asterisk/asterisk.conf
    languageprefix = yesのコメントアウトを外す。

    sip.confに以下追加
    [general]
    language=ja

    cd /tmp
    wget http://ftp.voip-info.jp/asterisk/sounds/1_6/asterisk-sound-jp_16_pre.tar.gz
    tar xzvf asterisk-sound-jp_16_pre.tar.gz

    ・Asterisk1.8
    mv ja/ /usr/share/asterisk/sounds/

    ・Asterisk11
    mv ja/ /var/lib/asterisk/sounds/



    【 擬似ビジー音と切断音の導入 】

    これは結構重用。
    内線通話ではビジー及び切断が非常にわかりにくいため、これを擬似的に自分で鳴らしてしまう。
    「プーップーップー・・・・プツ」ってやつ。

    ・Asterisk1.8
    cd /usr/share/asterisk/sounds/ja

    ・Asterisk11以降
    cd /var/lib/asterisk/sounds/ja

    wget https://sites.google.com/site/azukarijo2/busy-sound.gsm
    wget https://sites.google.com/site/azukarijo2/disconnect-sound.gsm

    extensions.confに、鳴らしたい場所で以下のように記載。
    (「_0.」のところは適宜変更)

    (例)
    exten => _0.,n,Playback(busy-sound)
    exten => _0.,n,Playback(disconnect-sound)
  • 2015年2月28日土曜日

    カケホを契約していない端末でカケホを利用する【つなぐ】

    Bluetooth-VoIPゲートウェイから始まった【つなぐ】ですが、いまやその種類が増え、開発中のものを含め、4種類となりました。
    種類が増えることは良いことなのですが、それだけ一つ一つが分かり辛くなってきます。




    そこで、複数ある【つなぐ】について整理をしたいと思います。


    【 「つなぐ」とは何か? 】

    以前は、『話し放題を契約したガラケーを、スマホから利用できるようにすること』と、説明していました。
    しかし、現在は3G版【つなぐ】や、アプリ版【つなぐ】があることから、その説明が合わなくなってきました。
    今の【つなぐ】は、次のような説明がしっくり来ると思います。

    『話し放題を契約してない端末から、話し放題を利用すること』


    なお、今までの【つなぐ】に関する記事は、ブログ右側(スマホサイトの場合は一番下)のメニュー「つなぐ」からご覧ください。



    【 4種類の異なる「つなぐ」 】

    現在は以下の4種類の【つなぐ】が存在します。

  • BT-GW版【つなぐ】
  • 3G版【つなぐ】
  • BT版【つなぐ】
  • アプリ版【つなぐ】


    「BT-GW版」、「3G版」、「BT版」【つなぐ】は、VoIPを利用します。
    アプリ版【つなぐ】はキャリア回線(PSTN)を利用します。
    まずは、これが大きな違いとなります。

    各【つなぐ】は、それぞれ特徴が異なりますので、簡単に説明していきます。
    なお、金額の紹介では、月々サポートや各種キャンペーンは除外した料金としています。


    ◆ BT-GW版【つなぐ】
    Bluetooth-VoIPゲートウェイとIP-PBXにより構成されます。
    これと、話し放題を契約したケータイをBluetooth接続することで実現します。
    常時持ち歩く端末はスマホ1台のみです。
    なお、発信者番号は、話し放題回線の番号が通知されます。


    <メリット>
  • 理屈上、PHS含めどのキャリアでも収容できる。

    <デメリット>
  • 高価

    <月額費用>
    話放題回線料(¥1500~2200)
    MVNO料金(¥1000程度から)

    例)1人で利用した場合
      2200+1000=¥3200

    例)5人が個々に使った場合(カケホを2200円として計算)
      (2200+1000)×5=¥16000

    例)5人でシェアした場合
      2200+(1000×5)=¥7200


    ◆ 3G版【つなぐ】
    3Gモデム(話し放題SIM入り)が接続されたIP-PBXのみで構成されます。
    常時持ち歩く端末はスマホ1台のみです。
    なお、発信者番号は、話し放題回線の番号が通知されます。


    <メリット>
  • 音声SIMカードをUSBモデムに直接差し込むため、別途ケータイを必要としない。
  • 導入費がBT-GW版【つなぐ】の約半額。

    <デメリット>
  • 使えるSIMはドコモとソフトバンク(Y!mobileの3G含む)のみ。

    <月額費用>
    話放題回線料(¥2200)
    MVNO料金(¥1000程度から)

    例)1人で利用した場合
      2200+1000=¥3200

    例)5人が個々に使った場合(カケホを2200円として計算)
      (2200+1000)×5=¥16000

    例)5人でシェアした場合
      2200+(1000×5)=¥7200


    ◆ BT版【つなぐ】
    話し放題ケータイとBluetooth接続されたIP-PBXで構成されます。
    常時持ち歩く端末はスマホ1台のみです。
    なお、発信者番号は、話し放題回線の番号が通知されます。

    <メリット>
  • 理屈上、PHS含めどのキャリアでも収容できる。
  • 導入費がBT-GW版【つなぐ】の約半額。

    <デメリット>
  • 非常に相性が強く、そのケータイを収容可能かどうかはやってみるまで分からない。(高確率で収容できない。)
  • LinuxとケータイとをBTペアリングさせる知識を要する。

    <月額費用>
    話放題回線料(¥1500~2200)
    MVNO料金(¥1000程度から)

    例)1人で利用した場合
      2200+1000=¥3200

    例)5人が個々に使った場合(カケホを2200円として計算)
      (2200+1000)×5=¥16000

    例)5人でシェアした場合
      2200+(1000×5)=¥7200


    ◆ アプリ版【つなぐ】
    今までの【つなぐ】とは異色の存在。
    話し放題回線の転送先を変更することにより、別の端末から無料発信が可能。
    家族間無料通話と話し放題回線とを組み合わせることにより実現する。
    上記操作をアプリで自動化することにより、シームレスな発信を行う。
    なお、発信者番号は話し放題回線の番号ではなく、アプリを入れた端末の電話番号が通知される。


    <メリット>
  • キャリア回線を使うため、安定した通話が可能。
  • 初期導入費が安価。
  • 発信者番号を自分の持つ(話し放題ではない)ケータイの電話番号にできる。
  • 着信時は話し放題回線を経由しない。

    <デメリット>
  • 発信するまでに少し時間がかかる。
  • 2台持ちになる。(通信不要であれば、ガラケーのみで1台持ち可)
  • ソフトバンク未対応。
  • (開発中のためまだ利用できない。)

    <月額費用>
    話放題回線料(¥2200)
    au最安料金プラン+Eメール(ガラケー:¥1043 スマホ:¥1234)
    MVNO料金(¥1000程度から)
    アプリ利用料(¥84)

    例)2人で利用した場合(1人で利用は無意味なので2人を掲載)
      2200+(1043~1234+1000+84)×2=¥6454~¥6836

    例)5人でシェアした場合
      2200+(1043~1234+1000+84)×5=¥12835~¥13790



    【 「つなぐ」の選び方 】

    まず、理解して頂いきたいのが、音質についてです。
    音質と言っても、音のキレイさではありません。
    「音声が途切れない」などの品質になります。

    「BT-GW版」、「3G版」、「BT版」はすべてVoIPと呼ばれる技術を用いて通話します。
    VoIPでの通話は、9割は完璧です。
    しかし、残りの1割(電波の弱い場所など)は通話相手がかなり聞き取りづらい状況となります。

    よって、この1割をも網羅するためには「アプリ版【つなぐ】」が必須となります。『VoIP版【つなぐ】』(※)は向きません。

    まず、以上が大前提となります。それを踏まえた上で、以降の導入編をお読みください。


    【つなぐ】を選ぶ上でまず必要なことは、導入費及び月額料金、そして用途です。

    導入費などの金額は、キャリアの施策によって大きく変動します。
    よって、ここでは金額については触れず、用途別に【つなぐ】の選び方の一例を紹介します。
    なお、それぞれの【つなぐ】で何ができるか?ではなく、「○○にはどの【つなぐ】が向いているか?」の形式で紹介したいと思います。


    ※ ここでは「BT-GW版」、「3G版」、「BT版」【つなぐ】を総称して、『VoIP版【つなぐ】』と言います。



    ◆ スマホの2台持ちになっても構わない。・・・アプリ版【つなぐ】

    ◆ 2台持ちは嫌だ、1台持ちにしたい。・・・VoIP版【つなぐ】

    ◆ 回線をシェアして且つ、発信者番号をそれぞれ異なるものとしたい。・・・アプリ版【つなぐ】

    ◆ キャリアの契約を極力減らしたい。・・・VoIP版【つなぐ】

    ◆ 家の固定回線が遅い、もしくは不安定。・・・アプリ版【つなぐ】

    ◆ 利用は自分一人。用途はプライベート。・・・VoIP版【つなぐ】

    ◆ とにかく安くすることが目的。安ければ大抵のことは許容できる。・・・VoIP版【つなぐ】



    【 まとめ 】

    スマホの2台持ちになっても構わない人や、VoIPが嫌な人は、アプリ版【つなぐ】がお勧めです。
    スマホやケータイの2台持ちから開放されたい、スマホ1台に集約したいという人は、VoIP版【つなぐ】がお勧めです。

    しかし、アプリ版【つなぐ】は現在まだ開発中です。(BitBadOldMan氏による)
    開発が完了した時点であらためて紹介するとともに、BitBadOldMan氏への利用申込手段も考えたいと思います。


  • アプリ版【つなぐ】オーダーフォームへ(未設置)

  • VoIP版【つなぐ】オーダーフォームへ(提供終了)



    VoIP版【つなぐ】は多少の英語とLinuxの知識さえあれば、自分でも製作可能です。
    上記のVoIP版【つなぐ】オーダーは自分で作れない人のために、私が一式製作してお送りするものです。
    可能であれば、自分で楽しみながら作ることをお勧めします。

    なお、アプリ版【つなぐ】も、プログラムが書ける人(スマホアプリが作れる人)であれば制作可能です。
    しかし、学生時代に友人の書いたプログラムを、丸写しして提出していたような私にはさっぱりわかりません\(^o^)/
  • 2015年1月13日火曜日

    3GモデムをAsteriskに【つなぐ】

    今まで「GP-712」や「GP-710」を使って【つなぐ】(※)を構築してきました。

    しかし、これらは非常に高価です。
    これらで【つなぐ】を構築すると、トータルで4万円以上かかります。
    そこで、もっと安価に【つなぐ】を構築できないかを考えます。


    ※ 【つなぐ】とは何かは、以下の記事をご覧ください。
    ガラケー(話し放題)と、スマホ(MVNO)を【つなぐ】>(概要説明)
    MVNO(データSIM)で「話し放題」を実現する 【つなぐ】>(設定紹介)




    しかしながら、2万も3万もする「GP-710」や「GP-712」を使った時点で、すでにもう高価です。
    そこで、「GP-71x」の代わりに、安価な「Huawei製の3Gモデム」で【つなぐ】を構築してみました。

    これならば、導入費を半額以下に抑えられると同時に、別途ガラケーを用意する必要もなくなります。



    【必要な機材と設置】

  • IP-PBX(Asterisk)
  • Huawei 3Gモデム(※1)
  • スマホ(普段使い用)


    「IP-PBX」は今までどおり、「Raspberry Pi」を使います。
    そして、今回は「GP-71x」ではなく、代わりに「3Gモデム」を使います。

    設置は簡単です。
    「3Gモデム」のSIMスロットにドコモなどのSIMカードを装着して、「Raspberry Pi」にUSB接続するだけです。(※2、※3)
    なお、「3Gモデム」のSIMスロットは標準サイズが多いので、必要に応じてSIMアダプタを介します。

    ※1 使用可能モデル一覧は<このサイト>を参考にしてください。
    ※2 auは規格が違うため利用できません。
    ※3 一部のY!mobile(タイプ2)およびPHSは利用できません。




    【chan_dongleのインストール ~ Asteriskの設定】

    USBの3GモデムをAsteriskに接続するためには「chan_dongle」を使います。

    導入方法はすべてこのサイトのとおり実行するだけです。
    Wiki Chan_dongle


    ・・・それだけではあまりにも気が利かないので、ここではもっと簡単に、「chan_dongle」を使えるようにします。


    以下は、上記サイトを参考に、我流でインストールした備忘録です。

    OSには「Raspbian」を使いました。
    多分「RasPBX」でも問題ないと思いますが、動作未確認です。
    RasPBXを使う場合は、Asteriskのインストールは不要です。


    ● Asteriskをインストールします。
    apt-get install asterisk

    ● 続いて開発者ツールをインストールします。
    apt-get install asterisk-dev

    ● 3Gモデムを使えるようにするドライバみたいなものをダウンロードします。
    cd /usr/src
    wget https://asterisk-chan-dongle.googlecode.com/files/chan_dongle-1.1.r14.tgz

    ● 解凍します。
    tar -zxvf chan_dongle-1.1.r14.tgz

    ● makeします。
    cd /usr/src/chan_dongle-1.1.r14
    ./configure
    make

    ● インストールします。
    make install

    ● chan_dongleの設定ファイルとダイヤルプランを作成します。
    (extensions.confが上書きされるため、自分専用ダイヤルプランを作成していた人は事前にバックアップします。)
    cd /etc/asterisk/
    wget http://asterisk-chan-dongle.googlecode.com/svn/trunk/etc/dongle.conf
    wget http://asterisk-chan-dongle.googlecode.com/svn/trunk/etc/extensions.conf

    ● Raspbianを再起動します。
    reboot



    【chan_dongleで通話する】

    Raspbianの再起動が完了したら、「3Gモデム」が使えるかを確認します。
    「3Gモデム」に挿したSIMカードの電話番号に、他の電話機から電話します。

    英語のデモが流れたら成功です。
    あとは適切に「dongle.conf」と「extensions.conf」を設定します。
    なお、「3Gモデム」を1つしか使わない場合は、「dongle.conf」を編集する必要はありません。



    【ダイヤルプランの作成】

    「3Gモデム」から発信させるためには、extenの記述が通常と若干異なります。
    以下のように記述することで「3Gモデム」から発信するようになります。

    ; 0をトリガーにした発信例
    exten => _0.,1,Dial(Dongle/dongle0/${EXTEN},60)
    exten => _0.,n,Hangup()

    着信やその他の記述は、通常と変わりませんので、自分の環境にあったダイヤルプランを作成します。



    【音質の検証】

    私の環境では非常に良好な通話品質でした。
    特に遅延を感じることもなく、「普通の電話」です。

    ところが、【つなぐ】同士の会話は、かなりの遅延を感じます。(これはGP-71xを使ったシステムも同様です。)
    そのため、【つなぐ】同士の会話には、外線を使わずに内線通話となるように、ダイヤルプランを作成する必要があります。

    こうすれば、音声回線を経由しない通話が実現でき、その結果、より低遅延・高音質な通話が可能になります。


    今回もいつもどおり、3Gモデム版【つなぐ】の音質と遅延時間を検証します。
    音質については自分がどう聞こえるかより、自分の声が相手にどのように聞こえているかが重要なため、それを掲載します。

    [使用した端末]
  • iPhone4s(ドコモSIM使用)
  • SH-07D(Groundwire使用)

    [回線種別]
  • Wi-Fi(光回線)

    [録音環境]
  • 「FUSION IP-Phone SMART」の留守電(128kbps RIFF-WAVE)

    [遅延測定条件]
  • 「iPhone4sから音声を発信してから、SH-07Dがそれを受信する」までのタイムラグの測定

    [音声の元データ]


    [検証結果]
    回線種別
    (アプリ)
    コーデック 音質 遅延時間
    (つなぐから発信/つなぐで受話)
    Wi-Fi
    (Acrobits Groundwire)
    G.711μ

    257ms / 590ms


    何度か試験をしているうちに気付きました。
    どういうわけか、発信時より受話時の遅延時間が大きいのです。

    これの回避策は、以下『着信時の遅延回避策』に記載します。



    【着信時の遅延回避策】

    3Gモデム版【つなぐ】で受話した際の遅延時間については、もしかすると私の環境依存かもしれません。
    しかし、いずれにしても、この遅延時間では実用できません。

    そこで、これを実用するためには、キャリア転送を併用します。

    キャリアの転送を使うことによって、【つなぐ】による着信を迂回して、別の電話番号に着信させることが出来ます。
    つまり、受話時は【つなぐ】を使わないことで、遅延を回避させるわけです。

    転送先の電話番号には「ブラステル 050 free」を用います。(無料)
    ここであれば、低遅延・高音質での通話が可能です。
    (ブラステルを経由していることを全く意識せずに運用できます。)


    以上より、3Gモデム版【つなぐ】は、転送も「カケホーダイ」対象となるドコモとの相性が抜群です。
    もちろん、着信にはほとんど使用しない前提でしたら、ソフトバンクやY!mobileでも構いません。



    【まとめ】

    GP-71xを使った【つなぐ】と、3Gモデムを使った【つなぐ】、それぞれのメリットとデメリットを以下の表にまとめました。

      安定性 音質 遅延 価格 備考
    GP-71x 高い ・通話最初の1秒ぐらいが聞こえない。
    ・シェアの「有効/無効」切替ができる。
    ・収容する携帯キャリアを問わない。
    3Gモデム 未知 特殊 安い ・つなぐからの発信は遅延なし、受信時は遅延大。
    ・検証期間が浅いため、安定性がわからない。(現在までは良好)
    ・別途携帯を必要としない。(SIMをそのまま使う)
    ・auとPHSは収容できず。
    BTドングル 安い ・Bluetoothで携帯を直接Asteriskへ収容する。
    ・収容する携帯キャリアを問わない。
    ・ペアリングできる端末がかなり限定される。
    (私の手持ちデバイスではHFPで繋がらないため試験できず。)

    GP-71x限定機能の「シェアの切替」とは、GP-71xの設定画面を利用することで、その回線をシェアするか否かが簡単に切り替えられる機能になります。

    「最初はひとりで使いたいけど、後から複数人でシェアするかも知れない。」(またはその逆)などが、Asteriskのダイヤルプランを変えることなく切り替えられます。(要初期設定)

    なお、この表の中に「BTドングル」というのもがありますが、これは「chan_mobile」というAsteriskのアドオンを使って、携帯電話をAsteriskに直接収容する手法になります。

    しかし、私の技術力不足もありますが、あまりにも相性が酷く使用を断念しました。
    また、Asteriskとペアリングするために、Linuxコマンドを駆使するため、現実的ではないとも判断しました。
    Bluetoothを使う場合は素直にGP-71x使うべきです。



    【あとがき】

    chan_dongleは以前から知っていたのですが、私の知識ではハードルが高すぎて、今まで諦めていました。
    しかし、GP-71xを使った【つなぐ】を他の方に販売することになって、ひしひしと感じていたことがありました。

    「高すぎる・・・」と。

    と言うことで、今回はかなりがんばりました。

    分かってしまえばなんてこと無いのですが、Asteriskの開発者ツールを導入しないと「chan_dongle」のmakeに失敗します。
    うまく導入できない人のほとんどが、これが原因ではないかと思います。

    LinuxとAsteriskが扱える人は、本記事のとおりで【つなぐ】を構築できますので、ぜひチャレンジしてみてください。

    なお、<【つなぐ】オーダーフォーム>に「3Gモデム版」も追加しました。
    これにより、かなり安価に【つなぐ】を提供できるようになりました。


    【つなぐ】のオーダーは終了いたしました。
    本当はずっと続けていきたかったのですが、私の時間が無くなってしまったことと、かなりの赤字で販売していたことにより、継続が厳しくなってしまいました。申し訳ありません。
  • 2015年1月7日水曜日

    「GP-708」を使った【つなぐ】について(フォーラム)

    「GP-708」についてのフォーラム(掲示板・BBS)です。

    本ブログでは「GP-712」と「GP-710」を使った【つなぐ】しか紹介していませんが(下記参照)、『GP-708』というIP-PBX機能を兼ね備えたBluetooth-VoIPゲートウェイも存在します。

  • ガラケー(話し放題)と、スマホ(MVNO)を【つなぐ】
  • MVNO(データSIM)で「話し放題」を実現する 【つなぐ】

    国内において「GP-708」について、情報収集できる場所は現在のところ、どこにもありません。
    そのため、ここを「GP-708」に関する情報共有の場として頂ければ幸いです。

    現在のところ「GP-708」についてはどこにも情報がありませんので、個人的な運用方法の紹介なども、大いに参考になると思われます。
    また、「GP-708」の疑問点なども、ここでご質問頂けたらと思います。

    きっとB氏が応えてくれます。(他力本願モード全開)♪~( ̄ε ̄;)
  • 2015年1月4日日曜日

    ガラケー(話し放題)と、スマホ(MVNO)を【つなぐ】

    MVNO(データSIM)で「話し放題」を実現する 【つなぐ】>では、技術的なことや設定がメインでした。
    今回は【つなぐ】とはなにか、またその設置についてを紹介します。




    【「つなぐ」とは何か?】

    【つなぐ】とは造語であって、そのような装置があるわけではありません。
    【つなぐ】とは、話し放題を契約した携帯電話と、IP-PBXとBluetooth-VoIPゲートウェイなどとを【つなぐ】ことによって、データSIM(MVNO含む)から、話し放題を実現するものになります。

    ・・・こんなこと言われても意味がわかりません。

    簡単に言うと、
    『話し放題を契約したガラケーを、スマホから利用できるようにすること』
    を、便宜上【つなぐ】と言っています。

    話し放題はガラケーで1500~2200円で契約できます。
    スマホはMVNOで、500~900円程度で利用できます。

    よって、【つなぐ】を使えば、両者の良いとこ取りをして、2000~3100円で、1台のスマホで通話(話し放題)と通信を行えることになります。
    これで、かさばる2台持ちから開放されます。

    また、【つなぐ】の醍醐味として、ガラケーの話し放題(1回線)を、複数のスマホでシェアできます。
    これにより、通話料を劇的に節約できます。

    さらに、【つなぐ】に登録したスマホ同士の通話は無料になります。
    場所は関係なく、遠方(海外も可)に住む家族・友人も登録できます。



    【「つなぐ」で何ができるのか?】

    前項と被りますが、【つなぐ】でできることを列挙していきます。
    なお、ここに記載されていること以外でも、アイディア次第で色々な運用が可能になります。


    ◆ ガラケーとスマホの2台持から1台運用へ

    家に置いてあるガラケーの発着信をスマホから行えます。
    よって、安価な2台持ちを継続しつつも、持ち歩く端末をスマホ1台のみにできます。


    ◆ 話し放題のシェア

    せっかくの話し放題回線を一人で使うなんてもったいないです。
    これを複数人でシェアすれば、話し放題回線を最大限に活かせることになります。

    例えば、5人家族で考えます。
    家族で話し放題回線を1回線持っておき、あとはそれぞれ900円のMVNOを使います。

    話し放題回線(1500円)+家族5人分のMVNO(900円×5)= 6000円

    これで5人家族全員が話し放題となりつつも、月額維持費は全員で6000円という破格になります。
    もちろん、これにはデータ通信費も含んでいます。


    ◆ 家族・友人間の通話料を無料にする

    これは【つなぐ】の機能というより、IP-PBXの機能になります。
    【つなぐ】に登録したスマホ同士の通話はすべて無料になります。

    これはLINEの無料通話を想像するとわかりやすいです。
    しかし、LINEのように声が遅れて聞こえることはなく、高品質での通話が可能です。


    ◆ 話し放題のシェア+IP電話の併用

    話し放題回線は発信専用とし、自分用の電話番号には、ブラステルの050番号などを取得します。
    このように、発信と着信とを運用上で分離することで、効率的な運用が可能です。


    ◆ 話し放題のシェア+内線番号の併用により、1回線を複数人で使う。

    話し放題1回線を発信だけでなく、着信にも利用します。
    「話し放題回線番号」+「,(P)」+「内線番号」を相手の電話帳に登録して貰うことで実現できます。
    (例えばiPhoneであれば、電話帳に「090-1234-5678,6123」のように登録します。※動作未確認です。)

    なお、直接、話し放題回線番号にかけた場合は、ガイダンスにしたがって内線番号を入力することで、該当するスマホが着信します。


    その他、内線番号とIP電話番号を同一のものにしてみたり、DTMFにより事前にキャリア転送を設定するなど、アイディア次第で色々なことができるようになります。



    【「つなぐ」の構成】

    【つなぐ】は以下の機器により構成されます。
  • 携帯電話
  • GP-71x
  • IP-PBX
  • スマホ(常時持ち歩くもの)

    このうち、「GP-71x」と「IP-PBX」とは固定回線に接続し、スマホには格安MVNOなどを利用することになります。

    なお、【つなぐ】に最適なMVNOとしては、極めて良好な応答速度から、「BIGLOBE」をお勧めします。
    また、安定した回線品質と良好な応答速度から「OCN」もお勧めできます。
  • BIGLOBE LTE・3G
  • OCN モバイル ONE

    もちろん、その他のMVNOでも利用できますが、応答速度(Ping値)の遅いMVNOは避けてください。
    なお、VoIP規制やプライベートIPが付与されるMVNOでは、正常に利用できないかもしれません。

    私の環境で、上記以外に動作確認できているSIMは以下のものです。
  • ドコモ純正SIM  (要STUNサーバ)
  • DTI(プライベートIP)  (要STUNサーバ)



    【準備するもの】

    【つなぐ】を構成するもの“以外”に、準備するものを列挙します。

  • 携帯電話に常時給電するためのケーブル(お使いのケータイに合う充電ケーブル)
  • IP-PBXに給電するためのケーブル(スマホを充電するケーブルと同一のもの)
  • 上記2つを接続するするためのUSB充電器
  • LANケーブル

    IP-PBXには「Raspberry Pi」を使いますので、1A程度出力できるUSB充電器が必要です。
    手持ちの充電器があれば、それで構いません。

    もし持っていなければ充電器とケーブルを用意します。
  • 2ポート USB充電器(アマゾンへのリンク)
    これは非常に安価なうえ、1年間の保証があります。(PLANEX製)

  • MicroUSB ケーブル(楽天へのリンク)
    スマホの充電を行うわけではないので、ケーブルはこの程度のもので構いません。
    送料を入れても100円ショップより安いです(^_^;)

    なお、Raspberry Piも携帯電話も大した消費電力ではないので、充電器が壊れることはそうそうないとは思います。
    しかし、いざ故障すると【つなぐ】が使えなくなります。
    もし故障してもすぐに交換できるように、充電器の予備は1台持っていても良いと思います。

  • LANケーブル(楽天へのリンク)
    100円です。IP-PBXとGP-71xとで2本必要になります。



    【「つなぐ」の設置方法】

    1.既存ルータに「GP-71x」と「IP-PBX」をLANケーブルで接続します。



    もし、ルータに2ポート分の空きがないようでしたら、ハブを介して接続します。
    なお、「GP-71x」「IP-PBX」ともに、高速通信を必要としませんので、安価なハブで問題ありません。



    2.「GP-71x」と「携帯電話」をBluetooth接続します。

    「GP-71x」は常にペアリング待ち受け状態ですので、携帯電話から簡単にペアリングできます。
    実際のペアリング作業は、以下動画の後半をご覧ください。



    【ルータの設定】

    外出時でも【つなぐ】へアクセスできるように、ルータを設定します。
    たとえば、auひかりでは「ポートマッピング」と言う項目から行えます。

    ポート5062(SIP用)と10000~20000(RTP用)とを「IP-PBX」へ向けます。

    これらの設定方法は利用しているルータによって、それぞれ異なります。
    もし、分からなければ、ご使用中のルータをお知らせ頂ければ、お教えできると思います。


    【「つなぐ」の設定とスマホの設定】

    これ以外の細かい設定に関しては、<MVNO(データSIM)で「話し放題」を実現する 【つなぐ】>に記載しています。
    音質なども掲載していますので、よろしければご覧ください。



    【私が提供する「つなぐ」について】

    Linuxが扱えない人向けに、設定済みの【つなぐ】を販売しています。
    本来、やるならば、もっと大々的にやるべきだと思います。

    『話し放題・つなぎ放題でなんと2000円!ご購入はこちら!!』 みたいに(^_^;)

    ですが、【つなぐ】の販売に関しては、未だにいくつか迷い中でして、今は大々的に販売するつもりはありません。
    (考えがまとまったら、ちゃんとWEBサイトを立ち上げようかと思います。)

    今のところ簡易的なメールフォームしかありませんが、ご容赦ください。
    (セキュリティの都合上、外部のシステムを採用しています。)

    【つなぐ】オーダーフォーム

    なお、少なからずマージンは頂くので、接続できるようになるまでサポートします。


    【つなぐ】のオーダーは終了いたしました。
    本当はずっと続けていきたかったのですが、私の時間が無くなってしまったことと、実はかなりの赤字で販売していたことにより、継続が厳しくなってしまいました。申し訳ありません。


    【つなぐ】システムには以下のものを用います。
  • ハード:Raspberry Pi(model B+)+GP-71x
  • OS:Raspbian(Debian)
  • IP-PBX:Asterisk


    購入者には、最初にその回線を1人で使うか、複数人でシェアするかを決めてもらいます。

    初期設定として内線番号をいくつか用意しています。(増減可)
    → 6000番台 : 「6001」、「6101」~「6120」 (21個)
    → 7000番台 : 「7001」、「7101」~「7120」 (21個)

    内線番号とはスマホ1台1台に割り振る固有番号のようなものです。
    この番号に発信することにより、該当するスマホが着信します。(内線通話)

    回線をシェアするか否かで、この内線番号の発着信時の挙動が変わってきます。


    ◆ 1人(2人)で使う場合

    外線発信可能な内線を「6001」及び「7001」のみに限定します。
    「6001」はGP-712に接続した1台目の携帯からの発信となります。同様に「7001」は2台目の携帯からの発信となります。

    1台目の携帯への着信は「6001」が鳴動し、同様に2台目は「7001」が鳴動します。

    「6101」~「6120」及び「7101~7120」はすべて、普通の内線番号となります。
    内線番号間での通話はもちろん無料ですが、外線発信はできません。


    ◆ 回線をシェアする場合

    6000番台の内線番号から発信すると、GP-712に接続した1台目の携帯からの発信となります。
    同様に、7000番台は2台目の携帯からの発信となります。

    動作はどのようにでもカスタマイズ可能ですが、一例として以下のような動作があります。

  • 外線発信はすべての番号から可能。
  • 外線着信時は2パターンから選ぶ。
      → 決められた内線番号を鳴動させる。
      → どの端末も鳴動せず。
  • どの端末も鳴動させない場合は、その後の動作を次の2パターンから選ぶ。
      → 相手に呼出音「プルルルル・・・」を鳴らし続ける。
      → Asteriskの自動応答により「呼び出したい番号を入力してください」のガイダンスを流す。
  • ガイダンスの後に内線番号を入力することで、該当端末が着信する。
  • 最初から該当端末を着信させる場合は、以下を相手の電話帳に登録しておく。
     例) 話し放題回線番号:09012345678  内線番号:6110
     「09012345678,6110」または「09012345678P6110」
  • 間違った内線番号入力時には「内線番号が間違っています。もう一度入力してください。」のガイダンス。
  • 内線番号入力待ち状態は30秒(タイムアップで切断)。
  • 内線番号同士はすべて無料通話可能。


    ◆ 1回線を1人で使い、もう1回線をシェアする(GP-712限定機能)

    「6000番(携帯1台目)は自分で使って、7000番(携帯2台目)は回線をシェアしたい。」
    と言った設定も可能です。

    このように設定すると、6000番台の内線番号は「6001」のみ外線発信が可能となります。
    7000番代の内線番号は「7001」と「7101」~「7120」から外線発信が可能になります。
    内線通話は「6001」と「6101」~「6120」及び「7001」と「7101」~「7120」においてすべて無料です。

    このように、6000番台の動作は「1人(2人)で使う場合」と同じになり、7000番台の動作は「回線をシェアする場合」と同じ動作になります。




    【あとがき】

    ものを販売すると言うことは難しいです。
    4万円とか掛かるものを販売するわけなので、その責任の重さを感じます。
    また、ただ転売すれば良いわけではなく、個人個人で異なるシステムを構築します。

    オーダーメイド的にシステムを構築しますので、1台の制作にかかる時間は10時間程度だと思います。
    慣れればもっと時間は短縮できるのでしょうが、現在はそのぐらいです。

    もういっそのこと、マージンは0でもいいかなとも思ったのですが、色々悩んだ末、この金額に落ち着きました。
    お金とってごめんなさい。(>_<)


    おわりに。

    自分が作ったものを販売するということは、すごい面白いです。

    すでに、購入してくれた方が1人いたのですが、その人に沿ったシステムを構築するのが楽しすぎでした♪
    (まだ1台しか売れていませんが)新たな自己満を発見できました。
  • 2014年12月10日水曜日

    MVNO(データSIM)で「話し放題」を実現する 【つなぐ】

    普通にスマホを使っていると、以下のような2台持ち構成が一番安くなります。(カケホが必要な場合)

    1台目:話し放題プランのみ
    2台目:データ通信のみ(MVNO含む)

    しかし、この構成は、常に2台の端末を持ち歩く必要があります。
    これが面倒な人も多いのではないでしょうか。




    そこで、2台持ちするケータイを1台に合体させます。(セロテープとかで貼り合わせるわけではありません!)
    これで、「MVNO」+「話し放題」を1台のスマホで実現できます。

    また、これを利用すれば、DualSIMに対応したスマホを使う必要もなく、1台のみで複数キャリアの同時利用も可能になります。


    今回は、簡単に説明できる内容ではなく、かなりの長編になってしまいました。
    読んでいて疲れてきたら、一気に読まずにあとでゆっくり読んで頂ければと思います。

    なお、これは誰にでも簡単に導入できるシステムではありません。
    ですが、誰もに使ってもらいたいと思えるぐらい、素晴らしいシステムでもあります。

    このジレンマを解消するために、どうするかを検討中です・・・。

    <追記>システム提供フォームを作成しました。(記事最下部)



    【 「話し放題+パケット定額」サービス 】

    ドコモ、au、ソフトバンクで「カケホーダイ」などの話し放題サービスが開始されました。
    しかし、キャリアの「話し放題+パケット定額」プランは高すぎます。 一例として、ドコモの同プランの料金は6,500~8,000円(税抜)です。

    これは一部のユーザを除けば、体良く料金が値上げされただけに過ぎません。



    【 ケータイの2台持ち 】

    そこで、ケータイの2台持ちが推奨されはじめました。
    1台を「話し放題」プランのみとし、もう1台をMVNOで「データ通信」のみとします。
    そうすることで、「話し放題」+「データ通信」が格安で運用できます。

    1台目:話し放題(1,500~2,200円)
    2台目:MVNO(900円程度)


    これだけでも十分に安くなり、満足できるのですが、常にケータイを2台持ち歩く必要があります。
    これでは、数少ないズボンのポケットを2つも消費してしまいます!(私は手ぶら派なので、これは結構重要です。)



    【 2台のケータイを合体させる・・・「つなぐ」 】

    「ケータイの2台持ちで安くなることはわかる。だけど2台持ち歩くのはイヤだ!」
    「1台だけ持ち歩くためにはどうすれば良いか?」
    「片方にIP電話を入れて転送させる?いや、それでは同じ番号での発信が出来ない・・・。」

    ・・・さすがに、この問題を運用で何とかするのは無理な話です。
    と言うことで、2台のケータイを合体させて1台にしてしまいます。

    これは、決してテープなどでくっつけるわけではなく、ケータイとケータイをネットワーク上で繋げます。
    このように、2台のケータイを【つなぐ】ことによって、「話し放題」+「格安MVNO」が1台のスマホで実現できます。


    2台のケータイを【つなぐ】ためにはいくつかの方法があります。

    1.GP-712、GP-710、GP-708を使う
    2.W-SIM機を使う
    3.Asteriskサーバで3Gモデムを制御する
    4.AsteriskサーバとBT接続する

    数十万円かければ「3G VoIP Gateway」と言う選択肢もあるのですが、非現実的なのでここでは触れません。
    また、2~4についても、機材の入手性や難易度の観点から除外します。

    今回は、比較的容易に導入できる1について説明したいと思います。



    【 GP-712、GP-710、GP-708を使う 】

    「GP-712」、「GP-710」、「GP-708」はGEMPRO社の「Bluetooth ⇔ VoIP ゲートウェイ」です。
    VoIPとは「Voice over Internet Protocol」のことです。
    略さずに記載すると、「インターネットを通じて音声を伝送するプロトコル」であることがわかります。

    なお、Bluetoothはわかります。
    イヤホンやヘッドセットに採用されている、無線規格です。

    「Bluetooth ⇔ VoIP ゲートウェイ」とは、ケータイのBluetoothによる通話を、インターネット上の別の機器で利用できるようにする役割を持ちます。
    つまり、ケータイ(A)の通話を、別のケータイ(B)で行えるようになります。

    これを実情に沿った形に言い変えると、
    「家に置きっぱなしにしたケータイの通話及び発着信を、持ち歩いているスマホで行えます。」

    便宜上、今後はこれを【つなぐ】と呼びます。

    なお、GP-710、GP-712、GP-708の違いは以下のとおりです。

    GP-710 : 1台のケータイを収容可能。(【つなぐ】の利用には、別途IP-PBXが必要。)
    GP-712 : 2台のケータイを同時に収容可能。(【つなぐ】の利用には、別途IP-PBXが必要。)
    GP-708 : 8台のケータイを同時に収容可能。さらに、IP-PBXの機能を併せ持つ。(単体で【つなぐ】利用可。)



    【 「つなぐ」の準備をする 】

    【つなぐ】に必要な機材はGP-710、GP-712、GP-708のいずれかとIP-PBXです。
    なお、GP-708の場合は単体でIP-PBX機能を持っていますので、別途IP-PBXは必要ありません。

    自分ひとりなら「GP-710」で十分です。
    今後、二人ぐらいは使うかもしれないと思ったら、「GP-712」を選んでおけば間違いありません。
    「GP-708」はIP-PBXの構築が不要ですが、その分かなり高価です。

    なお、「GP-708」を使った場合は簡単に設定できますので、今回の説明からは除外します。
    これからは「GP-712」を例として説明していきます。

    <必要な環境>
  • 固定回線(光回線が望ましい)
  • 固定IPアドレス、もしくはDynamicDNS(※)

    <必要な機材>
  • GP-712
  • Linuxが稼働するPC(IP-PBX用)
  • スマホ
  • ケータイ(Bluetoothが使えるもの)

    ※ DynamicDNSを利用する場合は、DiCEなどを用いてリアルタイムにDNSを更新させます。


    ◆ 話し放題プランを契約したケータイを用意する。

    Y!mobileのPHSが最も安価(1500円)で、高音質になります。
    他のキャリアは横並びで2200円です。

    どこのケータイにするかは、現在使っているキャリアや今後を考えて決定します。


    ◆ GP-712を購入する。

    これは日本では発売されておりませんので、海外から購入します。
    私は「eBay」から購入しました。これが今回の中で一番高価です。(約3万円)
    なお、「GP-712」と「GP-712A」とは別物ですのでご注意ください。


    ◆ IP-PBX(Asteriskなど)を用意する。

    私は「CuBox-i2」を使っているのですが、あえてこれを選ぶ必要はないと思います。
    6~7000円程度で買える「Raspberry Pi」がお勧めです。
    これならばIP-PBXの構築も簡単に行えます。

    なお、「Raspberry Pi」はOSをインストールするために、別途MicroSDカードが必要になります。
    本来8GBもあれば十分なのですが、セル寿命の観点から32GBを選びます。

    東芝 microSDHC 32GB
    (これは、私がCuBox-i2で使っているものです。安価な上に高速で、文句なしです。)



    【 「つなぐ」の設定をする 】

    【つなぐ】の設定は次の3部構成から成ります。
    1. GP-712の設定
    2. IP-PBX(Asterisk)の設定
    3. スマホの設定


    1.GP-712の設定

    ◆ 接続編

    これは動画で説明します。
    本来、説明するまでも無いのですが、「GP-712」がどんな代物なのかわからない人も多いと思いますので、ハードウェアの紹介も兼ねます。

    アンテナの接続からBluetoothペアリングまでを紹介します。
    なお、動画中はわかりやすくするためにBluetoothペアリング時にスマホを使用していますが、これはガラケーでも何でも構いません。



    ◆ 設定編

    1つ1つ画面キャプチャで説明すると長くなるため、これも動画で紹介します。



    2.IP-PBX(Asterisk)の設定

    【つなぐ】に必要なAsteriskのコンフィグファイルの記載例です。
    「GP-712」の発着信の考え方が難しく、幾度と無くこれで挫折しそうになりました。

    簡単に説明すると、外部と接続されるのは内線番号「6001」です。
    発信は、VoIP接続された「6001」から、Bluetooth接続先の「6002」に受け渡します。
    受信は、Bluetooth接続された「6002」から、VoIP接続先「6001」に受け渡します。


    以下、「sip.conf」と「extensions.conf」の設定例です。
    わからなければ、必要な部分だけ変更してそのままコピペしてください。(注記は削除してください。)

    「sip.conf」
    [general]
    context=default
    bindaddr=0.0.0.0
    bindport=5062 ← 基本は5060だが、auひかりとセキュリティ上の都合から5062に変更した。
    language=ja
    allowguest=no
    externip=123.456.789.012 ← auひかりなど固定IPの場合に入力。
    externhost=sip.test.jp ← 独自ドメインやDynamicDNSのドメインを入力。
    localnet=192.168.0.0/255.255.255.0

    disallow=all
    allow=ulaw
    allow=alaw
    allow=gsm
    allow=g729
    allow=speex
    allow=opus

    [6001]
    type=friend
    defaultuser=6001
    secret=Kanari_Nagai_Pasu_wo_Ireru ← このパスワードは外部にさらされるため、強固なパスとする。
    canreinvite=yes
    host=dynamic
    context=6001

    [6002]
    type=friend
    defaultuser=6002
    secret=6002
    canreinvite=yes
    host=dynamic
    context=6002

    「extensions.conf」
    [default]

    [6001]
    ; security(kokusai_denwa_no_kinshi)
    exten => _00.,1,Answer()
    exten => _00.,n,Wait(1)
    exten => _00.,n,Hangup()

    exten => _010.,1,Answer()
    exten => _010.,n,Wait(1)
    exten => _010.,n,Hangup()

    ; tuujou
    exten => _0.,1,Set(CALLERID(num)=6001)
    exten => _0.,n,Set(CALLERID(name)=6001)
    exten => _0.,n,Dial(SIP/${EXTEN}@6002,120,T)
    exten => _0.,n,Hangup()

    ; kinkyuu_tuuhou
    exten => _1XX,1,Set(CALLERID(num)=6001)
    exten => _1XX,n,Set(CALLERID(name)=6001)
    exten => _1XX,n,Dial(SIP/${EXTEN}@6002,120,T)
    exten => _1XX,n,Hangup()


    [6002]
    exten => _X.,1,Dial(SIP/6001)
    exten => _X.,n,Hangup()


    3.スマホの設定

    スマホ側での通話は、SIPクライアントを使います。

    通常(3G/LTE)は「CSipSimple」を使います。
    家の中(Wi-Fi)は「Acrobits Softphone」を使います。

    2つのアプリを使い分ける理由はNATを越えるためです。
    今回、GP-712の仕様から、3G/LTE通信時はSTUNサーバが必須となります。
    しかし、ローカル側(Wi-Fi)ではSTUNサーバを経由してしまうと、音声パケットが、LAN側のIP-PBXに到達しません。

    以上の理由により、3G/LTE通信時はSTUNを経由させた「CSipSimple」を使い、Wi-Fi通信時は直通で「Acrobits Softphone」を使います。

    ただし、両アプリが常時通信しているとバッテリー消費が大きくなるため、設定によりこれを回避します。
    もちろん、アプリの切替は自動で行わせます。


    <CSipSimpleの設定>

    SIPアカウントは通常どおり設定します。
    ID:6001
    SIPサーバ:sip.test.jp:5062 ← 固定IPやドメインを入力
    Pass:Kanari_Nagai_Pasu_wo_Ireru


    ※ 以降、「☑」に機種依存文字を使用しているため、見えない環境もあるかもしれません。
    これは、□にレ点の入った「チェック済み」マークを表しています。

    [設定 → ネットワーク]
    ◆トランスポート
     → コネクションキープアライブ
    モバイルUDPキープアライブ:300~3600で環境に応じて数値を入力する。
    これ以外はすべて0(ゼロ)を入力
    (モバイルUDPも0で問題ないかも?未検証。)
    ◆NAT通過
    ☑ ICEを有効
    ☑ Aggressive ICE
    ☑ STUNを有効
      STUNサーバ:stun.l.google.com:19302
    ◆着信通話用
    ☑ 3Gを使用(及びLTE)
      (これ以外のチェックを外す)

    [設定 → メディア]
    ◆オーディオ品質
     エコーや音声検出のチェックは外す
    ◆帯域別のコーデック優先リスト
     チェックを外す
    ◆コーデック
    ☑ speex 8kHz
    ☑ PCMU 8kHz
      (これら以外は外す。)
    ◆ボリューム
     マイク音量:最大


    この設定でCSipSimpleが起動していても、3G接続時以外は通信しません。


    <Acrobits Softphoneの設定>

    SIPアカウントは通常どおり設定します。
    ID:6001
    SIPサーバ:192.168.0.10:5062 ← AsteriskサーバのLAN側のIPを設定する
    Pass:Kanari_Nagai_Pasu_wo_Ireru

    ◆着信
     → 起動を維持し常時着信
    ◆環境設定
     → サウンド
     エコーキャンセル、ノイズ低減のチェックを外す
    ◆WiFi設定
     → Wi-Fiのみ
    ☑ Wi-Fi接続を維持する
    ◆コントロール
     → 電話帳 → Handle outgoing native calls → Ask
     (これで電話帳から発信する際にAcrobitsを選べるようになります。)


    この設定でAcrobits Softphoneが起動していても、Wi-Fi接続時以外は通信しません。


    このように、3G/LTE時は「CSipSimple」を使い、Wi-Fi接続時は「Acrobits Softphone」を使うことを明示的に指定し、【つなぐ】のNAT越えを実現します。

    以上で設定は完了です。



    【 「つなぐ」の発着信テスト 】

    3G/LTE時及びWi-Fi時の発着信をテストします。
    スマホのSIPクライアントから発信すると、GP-712とBluetooth接続しているケータイから発信されます。
    また、ケータイへの着信はGP-712を経由して、スマホが鳴動します。



    【 「つなぐ」の音質検証 】

    【つなぐ】の音質と遅延時間を検証します。
    音質については自分がどう聞こえるかより、自分の声が相手にどのように聞こえているかが重要なため、それを掲載します。

    [使用した端末]
  • WX12K(GP-712とBT接続済)
  • L-01F(つなぐ利用機)
  • SH-07D(遅延計測用)

    [回線種別]
  • Wi-Fi(光回線)
  • LTE(ドコモ)

    [録音環境]
  • 「FUSION IP-Phone SMART」の留守電(128kbps RIFF-WAVE)

    [遅延測定条件]
  • 「L-01Fから音声を発信してから、SH-07Dがそれを受信する」までのタイムラグの測定

    [音声の元データ]


    [検証結果]
    回線種別
    (アプリ)
    コーデック 音質 遅延時間
    Wi-Fi
    (Acrobits Softphone)
    G.711μ

    324ms
    LTE
    (CSipSimple)
    Speex(8kHz)

    387ms


    [検討・考察]

    音声データを聴くと、両アプリの特徴が色濃く出ており、つい聴き比べたくなってしまいます。
    しかし、これら2つの音声データは、条件が全く異なるため、聴き比べには何の意味もありません。
    注目すべくは遅延時間の短さです。

    これだけ低遅延ならば、全く違和感なく会話ができます。
    「違和感なく」と言う表現が、そもそも間違っているぐらいに、これが「普通」です。

    なお、音質についても十分満足できます。
    ドコモ同士の通話品質には敵わないと思いますが、他キャリア程度の品質は保っています。
    特にLTEに関しては、低帯域用コーデック「Speex」で、ここまでの音質であれば文句のつけようがありません。



    【 まとめ 】

    【つなぐ】システム構築にはそれなりに知識を必要とします。

    しかし、私と全く同じシステムで良ければ、本ブログ中にやり方はすべて記載しています。
    参考にして頂ければ、難しいながらもシステム構築まで辿り着けるはずです。

    以下は、わが家の【つなぐ】を使った月額維持費です。

    私:1709円(L-01F)
      <内訳:1500円(Y!mobile・スーパーだれとでも定額)+209円(ドコモ・Xiデータ(7Gまで))>
    妻:2805円(SC-01F)
      <内訳:1500円(Y!mobile・スーパーだれとでも定額)+1305円(BIGLOBE・ライトS(5Gまで))>

    これだけ安価で便利な【つなぐ】ですが、最初に言ったとおり、システム構築は一筋縄では行きません。
    まず、購入のために最低限の英語は必要になります。また、ちょっとしたネットワークの知識も必要です。

    ただし、一度構築してしまえば、MVNOでの話し放題が、スマホ1台だけで実現できます。
    たとえ難しくても、英語が苦手でも、それでも頑張って【つなぐ】を構築する価値は十分にあります。



    【 あとがき 】

    今回はかなり難しかったです。
    GP-712の動きを理解すべく検索しても情報が全然出て来ないのです。
    これが理解できないと、Asteriskも設定できません。

    トライアンドエラーで、徐々に動きがわかってきて、6001⇔6002の発着信の受け渡しに気付いた時には感動モノでした。
    また、NAT越えに四苦八苦し、2つのSIPクライアントの同時使用に行き着いたときは、自分で自分を褒めたくなりましたよ。(〃∇〃)


    わが家は12月からGP-712での【つなぐ】を本格運用し始めました。
    今のところ目立った不具合もなく、順調に稼働中です。
    今後、何か不具合があれば、ここに追記していきたいと思います。



    【 つなぐの提供について 】

    【つなぐ】がどうしても欲しい。
    だけど、英語もネットワークもわからない・・・。
    でも、どうしても使いたい!

    もし、そんな方がいるようであれば、必要機材をすべて揃えて、さらにIP-PBXの設定も済ませた上で、提供できる方法を考えます。
    しかし、かなり手間がかかるので、多少はマージンを頂くことになるとは思います。
    ・・・そもそも、「そんな方がいれば」の話ですが。

    <追記>
    【つなぐ】提供フォーム作成しました。
    ブログ上では情報送信時の暗号化に問題ありなので、外部システム(ネットオウルのもの)を使いました。

    【つなぐ】が欲しい方はこちらからご連絡ください。

    なお、少なからずマージンは頂くので、接続できるようになるまでサポートします。


    <2015.1.4 更新>
    【つなぐ】の設置編として<ガラケー(話し放題)と、スマホ(MVNO)を【つなぐ】>アップしました。
    【つなぐ】で一体何ができるのかを、本記事よりは少しわかりやすく書いたつもりです。


    <2014.12.15 更新>
  • 設定ファイルの整合性が取れていなかったため「extensions.conf」を修正しました。
  • 【つなぐ】提供フォーム作成しました。

    <2014.12.22 更新>
  • 設定ファイルに「抜け」があったため「extensions.conf」を修正しました。