本当はHT702だけを入替えて済ませるつもりだったのですが、新しく購入したHT702は、着信後10秒で切断される現象に悩まされ、結局はAsteriskの構築に至りました。
(着信後の即切断現象は<「FUSION IP-Phone SMART」や「ブラステル(050)」を固定電話として使う>のコメントで頂いている情報と同様の状況と思われます。)
今回は、CuBox-i2にインストールしたUbuntuでAsteriskを構築し、ブラステルを使えるようにするまでを紹介します。
Asteriskの話は、分かる人には簡単、でも、わからない人にはチンプンカンプンな話なので、さらっと流したいと思います。
【Asteriskのインストール】
$ sudo apt-get install asterisk
途中で「ITU-T Telephone code」を聞かれるので、日本の国番号「81」を指定します。
・・・以上でAsteriskのインストール完了!
これだけで、Ubuntuの起動とともにAsteriskも自動実行されるようになります。
「Linux = 難しい」と思っていましたが、結構適当な感じで行けそうな気がしてきました(・_・;)
【設定ファイルの変更】
設定を変更するファイルは、以下の2つだけです。
「sip.conf」に元々記載されていたデータはすべて消去して、以下設定を記載します。
(心配な人はオリジナルファイルのバックアップを取っておきます。)
まずは内線電話が通じるかを確認します。
<sip.conf>
[general] context=default port=5060 bindaddr=0.0.0.0 language=ja [201] type=friend defaultuser=201 secret=pass canreinvite=no host=dynamic [202] type=friend defaultuser=202 secret=pass canreinvite=no host=dynamic [203] type=friend defaultuser=203 secret=pass canreinvite=no host=dynamic
<extensions.conf>
[default] exten => 201,1,Dial(SIP/201,30,r) exten => 201,2,Hangup() exten => 202,1,Dial(SIP/202,30,r) exten => 202,2,Hangup()
この設定を終えたら、スマホを2台用意してAsteriskサーバをレジストします。
2台のスマホをWi-Fi接続(ローカルネットワーク)とし、CSipSimpleなどのSIPクライアントに、以下SIP情報を登録します。
[1台目]
SIPサーバ:192.168.x.yyy(AsteriskサーバのIPアドレス)
ユーザID:201
パスワード:pass
[2台目]
SIPサーバ:192.168.x.yyy(AsteriskサーバのIPアドレス)
ユーザID:202
パスワード:pass
これで、1台目⇔2台目の発着信及び通話テストを行います。
電話番号は「201」と「202」です。(ユーザID=内線番号)
無事に発着信と双方向通話ができることを確認します。
両耳にスマホを当てながら、ブツブツと独り言を喋りつつ、通話ができる感動でニヤニヤします。
(この姿は誰にも見られないようにしてください。キケンです。)
【ブラステルの登録】
早速、ブラステル050を使えるようにします。
以下のように設定ファイルを書き換えます。
<sip.conf>
[general] context=default port=5060 bindaddr=0.0.0.0 dtmfmode=rfc2833 language=ja ; Brastel 050 Free register => [ユーザID]@softphone.spc.brastel.ne.jp:[パスワード]:[ユーザID]@softphone.spc.brastel.ne.jp/200 [brastel] type=friend secret=[パスワード] username=[ユーザID] fromuser=[ユーザID] fromdomain=softphone.spc.brastel.ne.jp host=softphone.spc.brastel.ne.jp context=default insecure=invite canreinvite=no disallow=all allow=ulaw allow=gsm [201] type=friend defaultuser=201 ;(SIPクライアント1が接続に使うユーザID) secret=password ;(SIPクライアント1が接続に使うパスワード) canreinvite=no host=dynamic [202] type=friend defaultuser=202 ;(SIPクライアント2が接続に使うユーザID) secret=password ;(SIPクライアント2が接続に使うパスワード) canreinvite=no host=dynamic [203] type=friend defaultuser=203 ;(SIPクライアント3が接続に使うユーザID) secret=password ;(SIPクライアント3が接続に使うパスワード) canreinvite=no host=dynamic
<extensions.conf>
[default] ; incoming call exten => 200,1,Dial(SIP/201&SIP/202&SIP/203) exten => 200,n,Hangup ; brastel MYNUMBER=05012345678 ;(自分のブラステルの電話番号) exten => _0.,1,Set(CALLERID(num)=${MYNUMBER}) exten => _0.,n,Set(CALLERID(name)=${MYNUMBER}) exten => _0.,n,Dial(SIP/${EXTEN}@brastel,120,T) ; naisen exten => 201,1,Dial(SIP/201,30,r) exten => 201,2,Hangup() exten => 202,1,Dial(SIP/202,30,r) exten => 202,2,Hangup() exten => 203,1,Dial(SIP/203,30,r) exten => 203,2,Hangup()
これで、ブラステルの登録完了です。
もし、内線番号を増やしたい場合は、同様の記述方法で「sip.conf」と「extensions.conf」に『204』『205』・・・と追記していきます。
【完成】
以上で、Asteriskの設定はすべて完了です。
なお、この設定ではAsteriskは以下のように動作します。
なお、この設定ではセキュリティは一切考慮していません。
外部(ローカルネットワーク以外)からこのAsteriskを使えるようにするためには、国際通話の禁止やパスワードの強化など、多くのセキュリティ対策を行う必要があります。
    
0 件のコメント :
コメントを投稿